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春のアブダクション祭

by 唐草 [2024/05/03]



 ぼくが小学生の頃、オカルトブームが起きていた。心霊、UMA、未来予言、そして宇宙人が日々テレビを賑わせていた。まだ幼く純粋だった当時のぼくは、半信半疑と言うよりは80%ぐらい信じている感じでテレビに釘付けになっていた。
 それらの中でぼくの興味を特に惹いたのが地球外生命だ。全身灰色で細い手足とは対照的な真っ黒な巨大な瞳が印象的なリトルグレイは、ある意味で時の人とでも呼ぶにふさわしい存在だった。ぼくも怖いもの見たさで様々な映像や再現VTRを見たものだ。
 遠い宇宙の彼方からやってきたリトルグレイは地球で何をしているのか?一説では米軍やNASAに最新テクノロジーを供与しているとされていた。その一方で、夜な夜なUFOで牧場に近づいて牛を誘拐しているとも言われていた。アブダクションというヤツだ。可哀想に牛は全身の血を抜かれて捨てられてしまうのだ。
 当時は、「怖いなぁ」と思っていたが、今こうして文章にしてみると笑いがこみ上げてきてしまう。なんで星間飛行を実現するような高度な科学技術を持った知的生命体集団が、秘密裏に牛を誘拐しなくてはならないんだ?科学のフィールドワークだとしても、もっと他にやりようはいくらでもあるだろう。それこそ米軍と繋がっているのなら、米軍に牛を提供してもらえばいい。牛でUFOの技術を得られるなら、それは人類にとって最高に安い買い物だ。送られた牛の像を建てても良い偉業ですらある。
 本当にバカらしいが、当時はこんなことに胸をときめかせていた。
 なんでこんな懐かしい話を思い出したのかと言えば、実にくだらない理由だ。今週『Fallout 76』ではインベーダー襲撃イベントが開催されている。そのイベントがびっくりするぐらい不安定。参加者が接続エラーで次々と消えていく。エイリアンと対峙するも急に人が消えていく様子がまるでアブダクションに見えたことがきっかけだ。
 ぼくも4度参加して2度アブダクションされている。ハッキリ言ってまともにプレーできる状況ではない。前回のエイリアン襲撃はここまで不安定ではなかったのに。全部エイリアンが悪い。