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白黒ハッキリ

by 唐草 [2023/08/06]



 ポイ活の一貫でEdgeブラウザから利用できるチャットAIのcopilotを使わされることがある。使わされると言っても、自分で検索するのでない。季節のワードなどで検索したページに転送されて、その結果を見せられるだけ。
 表示される内容は、Web検索の結果をAIが要約したものなのだろう。多くの場合、当たり障りのない言葉が並んでいる。
 そんな人畜無害の結果からは、情報を得るためにAIと知的な会話をしたという印象はほとんどない。どちらかと言うと、言葉を交わすことだけを目的とした社交辞令な感じが強い。それは、エレベーターで乗り合わせた同じ会社の別部署の人と天気のことを話すのに似ている。
 AIは、初めこそ裏に人がいるかのように言葉を出力することが新鮮だった。でも、結果はいつも平淡なのですぐに慣れた。テクノロジーへの驚きがなくなれば、中身の薄い会話は退屈でしかない。
 もっと刺激的な会話を求めてしまう。
 人によってはAIに口調や性格を指示してロールプレイを楽しんでいるらしい。そういう遊び方もあるのかと関心こそすれど、やってみたいとは思わない。
 ぼくは、白黒はっきりさせるのが難しいことこそAIの力を借りて判断したいと思っている。世の中には、個人が把握できる量をはるかに超えた情報が溢れているからだ。
 だから、AとBのどちらが優れているのかというような質問を投げかけてみる。例えば「鉛筆とボールペンのどちらが優れているか?」というような質問だ。
 しかし、大抵の場合「一概には言えませんが」と断りを入れた上で双方のメリットとデメリットを並べるだけの結論を避けた回答でお茶を濁されてしまう。
 世界最大級の企業が提供するサービスなので、価値や優劣を断言しないように調整されているのだろう。「鉛筆のほうが優れている。ボールペンを使う人はバカです」みたいな危険を孕んでいるが、その危うさが魅力にも聞こえる薄っぺらいことを口にしないように設計されているのだろう。
 質問を工夫することによってAI内部にあるデータの優劣を暴くことはできないだろうか?
 ぼくの飽くなき挑戦は続く。