by 唐草 [2023/08/12]
オタクは所構わず略語を使う傾向が強いと感じている。
例えば、人気マンガのタイトルは必ず略される。今のジャンプに目を向ければ「ワンピ」に「ヒロアカ」なんかがよく使われている。略語感の強い「ワンピ」も、よく考えれば「ース」しか削っていない。
同じようにゲームでも技名を省略する。ポケモンのハイドロポンプの略が「ハイドロ」か「ドロポン」かは長年議論の的だ。
これらは、発音から生まれた口語的な略語と呼べる。
それとは異なる発想で作られる略語も存在する。主にネット限定で使われる略語で、あえて漢字に置き換えるものだ。ぼくは、それら漢字系略語がどうにも気持ち悪くてしかたない。
漢字略語はPC関連で多い印象がある。例を挙げるとBluetoothを青歯、Amazonを密林、Seagateを海門なんてものがある。書いていても鳥肌が立ちそうなぐらい気持ち悪い。
ぼくもサーバを鯖と書いた過去がある。でも、これは同音の変換だ。
一方、密林などは強引な和訳による連想ゲーム的発想。初見では絶対に伝わらない。ぼくも首を傾げたことがある。なぜそんな不便なものがまかり通っているのだろうか?
文字を短くする実用性があるようにも見える。しかし、Amazonは6文字。密林はローマ字でmitsurinnになるので9文字。余計に長い。英数入力に切り替えるのが面倒だというのもあるだろう。それならカタカナで良いじゃないか。
これらのことから、ぼくは漢字略語は実用性以外の理由で使われると考えている。
身内だけでコミュニケーションしたいという排他的な考え方が生み出した略語ではないだろうか。分かる人間どうしの選民意識と分からない部外者へのマウントが奇妙な言葉を選ばせると考えている。
もしぼくの推理が正解なら漢字略語は、性根の歪んだ小さな自尊心が生み出す腐った略語と断言していい。
気持ち悪い漢字略語を目にするのはPC関連の掲示板ぐらい。昔から使われるのを見てきたので、おそらくぼくと同世代のおっさんか、それ以上のジジイが使っているのだろう。そんな魔境みたいなところを覗いているぼくが悪いとも言える。