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攻めか守りか試行錯誤

by 唐草 [2023/08/10]



 SNSなどを通じて情報が瞬く間に拡散するようになったことには良い面もあるが、同じぐらい悪い面もある。そんなことを日常の様々な場面で感じる。リアルでの人付き合いが希薄なぼくは、情報拡散の功罪をオンラインゲームで何度も痛感している。
 最近のゲームは巨大なので自分ひとりですべてを把握するのは不可能に近い。SNSなどで知らない稼ぎ方や意外なスキルの組み合わせを知ることは多い。
 一方で、「プレーするならこうあるべきだ」という押し付けがましい考え方が独り歩きしている例も少なくない。そうでなければ「マナー装備」だとか「人権武器」なんて言葉は流布しないだろう。
 とは言え、有益な情報も視野の狭い情報も行き着くところは同じ。大多数による超高速な取捨選択の末に残るのは、最高効率を実現する方法だけ。だから、どんなゲームでも多くのプレーヤーが同じようなプレースタイルに収束していく。
 これは進化としては正しいのだろうが、面白みに欠けると考えている。
 ぼくがダラダラと遊び続けている『Fallout 76』にもサービス開始以来ずっと最強の地位をほしいままにしているビルドがある。意図的に瀕死になって火事場の馬鹿力系スキルを複数発動させる「血塗れ副腎不屈」ビルドというやつだ。条件を満たすのは難しいが、最高で5倍の攻撃力を実現できるそうだ。
 でも、ぼくはそのスタイルが好きではない。多くのプレーヤーがあえて瀕死で戦う中、ひとり体力MAXで元気に走り回っている。
 そしてぼくは多くの人が見向きもしない「エネルギー弾の装填量が2倍になるスキル」と「防具の耐久値の減少が6割遅くなるスキル」のどちらを使うかで迷っている。リロード頻度が減るので装填量2倍のほうが強いだろう。でも、ケチなぼくは修理費を抑えたいと考える。だが、戦闘に時間をかけると被弾も増えて修理費がかさむはず。やはり装填量2倍が正解なのか?でも、弾薬代より修理費のほうが遥かに高い。最後に笑うのは耐久値アップなのでは?
 と、こんな具合にひとりあれこれ考えるのがぼくの楽しみ。SNSで最適解を知るのも悪くないけれど、ぼくは過程も楽しみたい。