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意地でも遊ばない

by 唐草 [2020/04/27]



 ネットに掲載されている広告の多くは、閲覧履歴などから適切な製品や商品を推測しているターゲッティング広告だ。ぼくがどんなものを好んでいるかは、Googleなどの広告配信側にバレている。そしてビッグデータと照らし合わせることで、おおよその年齢や性別だってバレている。興味の対象で収入だって予想できるそうだ。
 以前、Googleに保存されている個人ステータスを確認したことがあったが、まるでぼくのことをリアルに知っているのではないかと思うほどに正確な情報が掲載されていた。自分では世間の平均とは異なる素振りをしているつもりでも、その安っぽい素振りがまさにあるグループの典型的な行動なのかもしれない。
 ぼくのステータスを一言で表現すると「あんまりお金を稼いでいないゲーム好きのおっさん」ということになる。悔しいが、ぐうの音も出ないほど正確である。
 こんなぼくだから、スマホに表示される広告のほとんどがゲーム関連である。だから、ゲームの広告を意図せずにタップしてしまうことも少なくない。そのせいで、ますます「ゲームに興味あり」と判断されていく。
 ゲームに興味があるのは間違いないが、好きだからこそこだわりが強い。じっくり腰を据えて遊ぶゲームが好きなのであって、カジュアルに遊べるスマホゲームには興味がない。さすがのGoogleでもそこまでの判断はできないようだ。今日もスマホゲームの広告をゴリ押ししてくる。
 特に見る機会が多いのが、『TOON BLAST』とかいうブロックを消すゲームの広告だ。アプリ内の動画広告に表示されることが多いので、1日に1回は30秒の動画を見せられている気がする。
 音と動きが軽快な動画広告なので、初めの頃は「ちょっと面白そうだな」と興味を示していた。だが、毎日繰り返し見せられているうちに少しずつヘイトが溜まってきてしまったようだ。今では、「ピロロロロロ」という爆弾が爆発する効果音を聞くと胃が痛くなるほど見たくない。こうなってしまうと、意地でもインストールするものかと意固地になってしまう。
 ターゲット分析が正確すぎるせいで決まった広告しか表示されないのはストレスの元。この状態は、広告主にも消費者にも良くない。もう少し柔軟にターゲット分析をしてほしいものだ。