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530時間レビュー

by 唐草 [2024/01/24]



 ゲーム『STARFIELD』は発売前の熱狂が嘘のように静まり返っている。ぼくは発売直後に「Game of the yearに相応しいゲームではない」と書いた。この評価が正しかったことは2023年のGOTYの結果を見れば明らかだ。
 『STARFIELD』の評判が悪いのは古臭いからだろう。もちろん古いゲームには古いゲームの良さがある。今遊んでもコマンドバトルのDQ5は面白いし、『STARFIELD』と同じシステムの『TES:V Skyrim』は発売から10年経ってもまだ人気だ。
 とは言え、新作ゲームが最新素材を使った古いゲームでしかなかったらガッカリするのは当然だ。
 それでも『TES:IV Oblivion』から足掛け20年近く使い続けてきたシステムなので遊びやすくはある。ぼくは500時間以上遊んでいる。だが、それは味の抜けたガムをいつまでも噛んでいるのに似ている。
 ぼくのように古いシステムが好みだとしてもまだ問題はある。それは銀河を股にかける冒険なのに世界が狭く感じられること。ワープの行先がどこもほぼ同じ見た目なのはいただけない。100の星系に1000を超える惑星や衛星があるのに大きな街は4つだけ。それ以外は、10種類ぐらいの拠点を使いまわしてるだけ。シナリオで寄るダンジョンも他で使い回されるものと同じというパターンも多い。
 自動生成が売りだったが生成の幅が狭くビックリするようなものはない。同じく宇宙をアルゴリズムで自動生成する『Noman’s sky』に比べると地味で退屈だ。
 もし、『STARFIELD』を減点方式で採点すれば減点される要素はほとんどない。すべてが標準を超える優秀なゲームだ。だが、加点方式で採点すると評価は逆転する。新規性のないシステム、大人しいシナリオ、自由度の低い自動生成という厳しい評価をせざるを得ない。
 500時間遊べても、出会いに感謝するような衝撃はない。
 発売当初酷評された『Syberpunk 2077』も数年掛けた大幅なリニューアルで2023年には高評価へと変貌した。『STARFIELD』にそれができるだろうか?