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浮かぶ横着者

by 唐草 [2018/04/23]



 街を見渡すと様々な鳥の姿を見つけることができる。カラスやスズメなんかは、どこにでもいる。先日我が家で大騒ぎを起こしたムクドリなんかも目にすることの多い鳥という印象が強い。
 とは言え、よく見る鳥が一年中いるかと言えばそうでは無い。渡りをしている鳥は意外と多い。渡り鳥というと、ぼくは一番にツバメを連想する。ツバメの姿を目にすると初夏の到来を感じてしまう。実際は、4月後半ぐらいには来ているけれど…。
 日本を越冬地にする、つまり冬にやってくる渡り鳥は多い。けれど、高温多湿の日本に避暑しに来る鳥は、冬の渡り鳥より少ないように思える。鳥の生態にはあまり詳しくないので正確なことはよく分からないし、あくまでぼくが暮らす多摩で見かける鳥に限った話でしかないけれど。
 渡り鳥の中にも横着な個体がいるようだ。例えばカモ。カモは冬に日本へ渡ってくる渡り鳥だ。でも、夏場にも水辺でカモの姿を見かけることがある。夏になっても帰らない連中がいるそうだ。親日家という訳ではないだろう。長距離を飛べない弱い個体なのかもしれない。帰らない事情は分からないが、優雅に水に浮いている姿を見るとどうも長距離移動が面倒だと考える横着な連中だけが残っているように思えてならない。本当の事は、カモに聞かないと分からないけれど。
 今日、大学の噴水でカモを見た。川縁などでもカモを見かける機会が減っているので、既に多くのカモは帰っているのだろう。ぼくの目の前で噴水に浮いているカモは、おそらく居残り組に違いない。
 それにしてもなんで、こんなに人の多い大学校内にある噴水に浮かんでいるのだろう。噴水の水深はとても浅い。2羽のカモが噴水にいたのだが、1羽は浮かばないで立っている。なんで、足が付くほど浅い場所を選んで浮かんでいるんだろう。大学の近くには、もっと大きな池もあるのになぁ。日本に残ることを選んだ横着組の考えることはよく分からない。