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月は北の空に昇る

by 唐草 [2021/11/27]



 「上は北」というのは、地図によって刷り込まれた常識。以前に地図の歴史に触れたことがあるけれど、中世までは「上が北」以外の地図もあった。山や川といった自然と人々が暮らす街の位置関係を確認したり、特定の順路を確認するための地図なら必ずしも北が上である必要はない。むしろ、ランドマークとなるものを上に据えたほうが分かりやすいだろう。
 世界中の人々が思い思いに地図の向きを定めていたら世の中は混乱に陥っていたはず。方向音痴の自覚がない人でさえ地図に振り回されるに違いない。北が上なのがベストかどうかは分からないが、大勢が共通のルールに従うというのはそれ自体が理にかなったものである。何かをデザインする際にも既存のルールに従うというのは鉄則だ。
 だが、共通のルールが広く普及すると自分の頭で判断しなくなる。「きっとこうだ」という過去の経験則に頼るだけになる。
 ゲームで遊んでいるときも、この常識という名の思い込みから抜け出せないでいる。マップの上が北だし、回転できない3Dマップは奥が北だと信じて疑わない。
 『どうぶつの森』で遊んでいるときも島の奥を北だと考えていた。ところが、よく画面を眺めると北だと信じていた画面奥の空に月が昇っていた。
 えっ、ひょっとして奥側が南なのか?
 自分のちっぽけな常識が崩れるような驚きが、『どうぶつの森』に潜んでいるなんて思いもよらなかった。
 だが、奥側の空に太陽は表示されていない。日中の影は、画面の奥側に向かって伸びている。ということは、太陽は描かれていないが画面の手前側を動いていることになる。やはり画面奥が北と考えて良いのだろう。
 だとしたら、北の夜空を横切る『どうぶつの森』の月はどんな軌道を描いているのだろう?両手を月と地球に見立ててグルグル回してみたがよく分からなかった。ぼくの頭は、満ち欠けする月が北の空を横切る軌道を想像できる立体感を持ち合わせていない。
 『どうぶつの森』の世界はゲームシステム的に天動説世界なのは分かっているが、それを強引に地動説的に説明するとどうなるのかが知りたい。