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扉 Vs. 車輪

by 唐草 [2022/03/16]



 先週、海外のSNSで「世の中にある扉(Door)と車輪(Wheel)では、どちらの方が多いか?」という話題が流行っているという話を目にした。程なくしてそのブームは日本にもやってきた。海外ほどの盛り上がりは見せなかったが、それでも様々な意見がかわされていたようだ。聞いたときはかなりバカな質問だと思ったのだが、実際に考えてみるとちょっとやそっとでは手に負えない難問だと気付くだろう。
 この問題では、扉も車輪も大きさや目に見えるかどうかを問わない。何かを分解して出てくれば、それもカウントしていく。また扉の解釈の範囲も広く、机の引き出しも1段ごとに1つの扉とカウントする。こう考えると扉の圧勝のようだが、引き出しをスムーズに動かずために小さな車輪が使われていたらそれも車輪にカウントする。細部に至るまで観察していくとどちらも切りがない。
 こういう問題は、実際にカウントして結論するのは不可能だ。モデル化をして推測するしかない。ぼくの大好きなフェルミ推定の出番だ。
 例えば車。もっとも多い乗用車は車輪4つに対して扉も4つ。同数なので何台あっても勝敗に関係なし。かと思えば、ボンネットとトランクがあるので扉の勝ちと言える。だが、ハンドル(Steering wheel)は名前からしても車輪だし、スペアタイヤも積んでいる。扉の勝ちとは言い難い。とか言い始めることになって議論は一向にまとまらない。
 例えばホテル。建物に対して扉の数が圧倒的に多い。でも、配膳用具などには4つずつキャスターが付いている。例えばオフィス。各椅子には4つから5つのキャスターがあるが、デスクにも引き出しは4つぐらいついている。
 何を考えても互角と言い張ることができてしまう。だから、そのままモデル化して推定しても互角という結論しか下せない。
 我が家で考えたところ僅差で扉の勝利のように思えたのだが、秘蔵のミニカーコレクションが車輪の数を大幅に上乗せしてしまった。4ドアのミニカーはほとんどなかったのだ。
 扉と車輪。本当はどちらが多いのだろう?