by 唐草 [2023/03/27]
TVでセブンイレブンのCMが流れていた。おにぎりを高級そうな雰囲気の映像で紹介していた。有名店の監修を謳っていたが、聞いたこともない名前だった。おにぎりの監修って何をするんだろう?米の品質確認?それとも具材の選択?
ぼくはコンビニのおにぎりを年間100個以上買うが、それは食べやすさとコスパを優先した判断。なので高級おにぎりには興味がない。そんなケチな考えがあるので、自分には縁遠いおにぎりに冷たい視線を向けてしまう。
CMは、ぼくに大きな違和感を残して終わった。
おにぎりの具材が珍妙なものだったという類の驚きとはまったく異なる違和感だった。
CMでは「おむすび」と言っていた。
セブンイレブンでは、握り飯のことを一律で「おにぎり」と呼んでいたはず。「おにぎり100円セール」と書かれたポップを目にしてシメシメとほくそ笑んだことは数しれず。
しかし、それはぼくの見間違いで「おむすび100円セール」と書かれていたのだろうか?それとも今回の高級おにぎりだけを特別に「おむすび」と呼んでいるのだろうか?
違和感を拭えぬままぼくは家を出た。通り道にセブンイレブンがあるので確認してみよう。自動ドアの上に掲げられた看板には、大きな金文字で「おにぎり」とあった。
いったい、なんなんだ?「おにぎり」と「おむすび」のどっちなんだ?CMで幻聴を耳にしたのだろうか?
そもそも「おにぎり」と「おむすび」の違いとはなんなんだ?ぼくは日常的に「おにぎり」と呼んでいるが、これは関東の方言なのだろうか?
何も信じられなくなったぼくは、セブンイレブンのWebを確認した。するとCMでは「おむすび」だが、新商品情報は「おにぎり」。個別の製品名は「おむすび」になっていた。ぼくの幻聴でも幻覚ではなく、表記揺れに振り回されていたようだ。
その後ネットを調べるも「『おにぎり』と『おむすび』の明確な区分はなく、地域性も薄い」とのフワッとした情報しか見つからなかった。あんなに食べているものの名前があやふやだったなんてショック。
身近すぎるがゆえに、皆好き勝手呼んでいるのだろうか?