by 唐草 [2021/04/07]
昨年、Apple IDがロックされてしまった。秘密の質問の答を思い出せず、過去の自分の想像しながら粘り強くトライしたのが敗因。その必死さが不正アクセスとみなされた。
以来、ぼくのApple IDは宙ぶらりんのまま。ログインは出来るが、変更はできない。質問に答えられないので質問のリセットすらできないというジレンマ。
これまで特に困ることはなかったのだが、急に風向きが変わった。毎日「Apple IDにエラーがあるのでログインし直せ」と警告が出るようになった。さすがにこれは面倒だ。
状況を打開するために、もう一度過去の自分と向き合う必要があるようだ。
ログインすると秘密の質問が2個表示されるが、クリアできる気がしない。だから正面から質問に挑むのは諦めて、まっすぐに秘密の質問のリセットへと進んだ。こちらは1問だけだからだ。
質問のリセットに挑戦できるのは1日3回まで。スパイ映画のような仕様だ。映画と違ってデータが消去されないだけマシと思っておこう。
リセット用に出題された質問は、幸いにも登録した3つの中で一番真面目に答えていそうなものだった。過去のぼくが素直に設定していたら2通りの回答しかありえない。
まずは最有力候補の回答をローマ字で入力する。日本語は文字コードの問題があるので避けた方が安全だと今のぼくは考える。過去のぼくもそう考えたはずだ。
ダメだった。
へこたれることなく2個目の回答をローマ字で入力。それも弾かれた。
ものの数秒であっけなくラストチャンスを迎えた。
どちらの回答も過去に試していることだろう。ローマ字がダメなら日本語で登録した可能性が高い。これまで日本語だって何度も試した。それなのにログインできなかったのはなぜだろう?
ひょっとして漢字を使わなかったのだろうか?
先程入力した最有力候補を今度は「ひらがな」で入力。
通った!
その言葉をひらがなで書くことは無いので、入力した文字を見ても違和感しか無い。自分の意表を突く設定をしていたからここまで苦戦したのか。ある意味、セキュア過ぎたのかもしれない。
過去の自分との再開は、ドラマチックではなかったが予想外ではあった。