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Fallout on Prime

by 唐草 [2024/04/14]



 発表から約4年。ついにドラマ版『Fallout』が公開された。約1時間の番組が8話なので1日1話ずつ見ていこうと考えていた。
 ところが、公開日の木曜に1話を見終わったとき、その考えは失われていた。気づけば2話も見ていた。よし、明日からも毎日2話ずつ見ていこう。そう考えを翻して試聴を続けた。ところが、公開から3日目の土曜日の晩には全8話を見終えていた。計算が合わない。
 ゲームの大ファンであるぼくは視聴を止められなかった。12話あったとしても見終えていただろう。とにかく、ファンの期待を超える完成度だった。Falloutのゲームシステムを発展させた『STARFIELD』の予定調和的な満足度を遥かに上回っていることを考えると、遠い未来に発売される『Fallout 5』プレーしたときよりも満足感を味わっている可能性がある。
 この満足感は、ゲームを知り尽くしたスタッフが制作していると感じさせる作品愛によるものだ。ゲームの設定をドラマのシナリオに活かしていることだけでなく。小物や風景、そして音といったドラマの画面の中のすべてがゲームと同じなのだ。ぼくが感心したのが、暗い部屋で腕のライトを付けるタイミングだった。ゲームで「暗いな、ライトつけたい」と思ってから点灯ボタンを長押しするのとほぼ同じタイミングで明かりがついた。まるで自分でプレーしているような錯覚を味わえるプレーヤーを意識した演出だ。
 こんな具合でシリーズのファンであるぼくは大満足だ。
 だが、同時にぼくはまだまだFalloutシリーズのにわかファンでしか無いということを思い知らされた。ぼくはスピンオフを含む全7作のシリーズの内4作しかプレーしていない。しかも、アメリカ東海岸を舞台にした作品ばかりで西海岸シリーズは1つしか遊んでいない。だから、西海岸を舞台にしたドラマ版の数カ所が理解できなかった。もし、視聴前から西海岸を知っていたらあるシーンで腰を抜かしていただろう。
 ファンには大満足なドラマだったが、ゲームを知らない人にはどう映るのだろう?ドラマの本当の評価はそこで定まることになる。