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胃を動かすと頭が動く

by 唐草 [2019/05/17]



 仕事でサーバの設定をしていた。来週公開予定のサービスが正しく動くかをテスト環境で調べるという地味な仕事である。ハッキリ言って、テストの必要性は自分でも疑問を感じていた。すでに同じような設定のサービスが複数動いている。また、今回とそっくりな設定を自分でもやったことがある。どこをどう変えればいいのか、やる前からだいたい見当がついていた。
 でも、時間もあるし、仕事をしているフリをすることもできるのでテスト環境の構築を行っていたのである。
 コマンドから呪文のような命令を打っていく。ペチペチと2本の指でリズミカルにタイプしているが、半分以上意味を理解していない。こうすればうまくいくという経験に基づいた根拠のない行為だ。数行追加するだけなので、呪文の打ち込みはすぐに終わった。
 そして、サーバを再起動。
 画面には、エラーコードが表示されていた。
 なんてこった。すべて順調に進むと考えていたので、こんなところでエラーが出るなんて全く想像もしていなかった。どこが悪いのかを見直そうにも、意味も分からずに呪文を書いているだけなのでどこが悪いのかなんてさっぱり分からない。
 とは言え、ここで途方に暮れるほどぼくの経験は浅くない。とにかく手を動かしいろいろ試してみるのが最善手である。
 よく分からないなりに命令を書き換え再起動を行う。だが、エラーコードが変わるだけで一向にうまくいかない。これでは書き換えが、改善に近づいているのか、それとも遠ざかっているのかがさっぱり分からない。そうこうしている間に時間だけが過ぎていく。
 気がつけば、13時半を回っていた。いつもだったらお昼ご飯を食べ終え、胃に血液を奪われ眠そうにしている時間である。うまくいかないことにカッカしていたので、空腹すら感じず一心不乱にキーボードと格闘していたようだ。
 食堂の営業時間が近づいている。このまま作業を続けていたら昼食を摂り逃してしまう。中途半端な状態で仕事を放り出しているような感じがしたが、背は腹に変えられぬ。イライラしながら食堂へと向かった。
 一口ラーメンをすすった瞬間にすべてが理解できた。「/」が一箇所抜けていたんだ。結局、それが正解だった。ラーメンに答が書いてあったわけではない。それなのにどうして答がわかったのだろう。
 不思議なもので、こういう経験って割と頻繁にあるものだ。何かにハマってうまくいかないときに食事をすると急に答えが閃く。胃を動かすと頭が動くのだろうか?硬直化した頭の思い込みを払うには、飲食による気分転換が一番効くということなのかもしれない。でも、悲しいことにハマってしまうと食事を忘れてしまうのだ。完全に負のスパイラル。