カレンダー

2022/08
 
   
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

チルアウト

by 唐草 [2022/07/26]



 音楽のサブスクは、手持ちのライブラリとは全然違うものだ。Spotifyなどのサービスをいくつか試してたどり着いた答は、このように至極単純で身も蓋もないものだった。
 初めは自分の音楽ライブラリのクラウド化を期待してサブスクサービスの無料枠を使い始めた。しかし、ぼくの望んだ使い方は全然できずストレスが募るばかり。聞く気のない曲をスキップする回数に制限がかかったり、目的の曲にアクセスできても広告を見てからでないと聞けない。無料の代償がストレスだと音楽が嫌いになってしまいそう。
 我慢して使っているうちに「サブスクにはサブスクの使い方があるということ」を理解できた。サブスクは、ラジオに近い存在だと考えるべき。好きな曲を何度もリピートするような使い方は向いていない。そうではなく、適当なプレイリストを再生してBGMのように流すのがいいようだ。
 音楽の聞き方が少し雑になったような気もするが、まったく知らない曲に出会う機会が増えた。そして、自分の意外な好みを知ることになったし、プレイリストを通じて世間からどのようなジャンルを好む人だと思われているのかを客観的に理解することもできた。
 ぼくは昔からエレクトロニカ、要するに電子音楽が好きだ。このジャンルは、古くはテクノとも呼ばれていてダンスミュージックの1つとして発展してきた。ぼくはクラブには縁のない人間。フロアではなくベッドルームで聞くタイプ。だから、エレクトロニカでもEDMのようにビートの激しいものはあまり好きではない。また、ファミコン音源のような8bitレトロも好きではない。
 キライなものはハッキリしているが、好きなものが曖昧なぼくは自分好みのものを見つけるのにいつも苦労する。自分を表すキーワードがないからだ。だから好みのプレイリストを見つけられないでいた。
 先日、ついに好みのプレイリストを見つけることができた。
 ジャンルは「チル」だった。
 この結論は、驚き半分、納得半分といったところ。熱したフロアを冷ます。そんな音楽が好きみたい。