カレンダー

2022/06
   
  
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

ローグラ○ク

by 唐草 [2022/07/25]



 先日から十数年ぶりにローグライクなゲームを始めた。ローグライクとは、チャレンジする度に自動生成されるダンジョンに裸一貫で挑むゲーム。古いPCゲームの『ローグ』に起源を持つので派生系をローグライクと呼んでいる。日本だと「不思議なダンジョン」という名称でも親しまれている。
 ぼくは大学生の頃にローグライクにドハマリしていた。どれぐらいハマっていたかといえば、自分で作ってしまうぐらいハマっていた。激ムズのダンジョンで遊びたいのではなく、サッと遊べる手軽なローグライクが欲しかった。だから、自分で作った。アガサ・クリスティが、面白いミステリー小説がなかったので自分で書いたのと同じような感じかもしれない。
 ローグライクは運任せの部分も大きいが、経験を積むと運の悪い状況さえも打破できるようになる。運すら実力でやり込める奥深さがゲームの魅力。
 でも、それを突き詰めていくととんでもなく難しくなっていく。最終的に行き着くのは、詰将棋のような1手でも間違えたら即ゲームオーバーの世界。ここまで来ると息苦しさすら感じてしまう。
 だから、ぼくはライトなローグライクを作った。そしてそれに満足して、長らくローグライクの世界から遠ざかっていた。
 今、ローグライクは大きく2つに分かれている。ひとつは正統派の流れを受け継ぎ運と実力のみで打破するもの。これは今も変わらずローグライクと呼ばれている。
 一方で、ぼくのように簡単な方面に舵を切ったゲームも増えている。死んでも大きなペナルティがなかったり、レベルや能力を次回に引き継げたりするものだ。こういうお手軽ローグライクは、言葉をもじって「ローグライト」と呼ばれている。
 ちなみにぼくが遊び始めたのはローグライトに属するお手軽ゲーム。
 言葉ができて初めて理解できた。ぼくは20年ぐらい前からローグライクではなくローグライトを求めていたようだ。
 この事実に気づいたら目の前が晴れたように感じた。
 なんだか、再びダンジョンを作りたくなってきた。もちろんライトな方を。