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20年前の環境に

by 唐草 [2021/06/22]



 PS3が壊れてしまった今、どうやってリビングでDVDを見ればいいのだろう?PS4があるけれど、これは自室でゲーム専用機として活躍しているので動かせない。DVDドライブ搭載PCもあるけれど、HDMIが無いのでテレビへの接続は難しい。
 そんなこんなで、日曜日に見ようと思った映画は未だ見られていない。
 数年前、雑誌『ナショナルジオグラフィック』の付録にDVDがついてきたことがあった。当時でさえ「紙の雑誌にDVDを挟んでも見られない人がいるんじゃないか?」と疑問を覚えた。当時、その心配は杞憂だったかもしれない。でも、今は現実となった。メディアがあっても再生機がないというジレンマ。缶詰はあるけれど、缶切りがないから食べられないという感じだ。
 棚にズラッと並んだDVDとブルーレイを見て思う。この円盤たちは、もはや棚を彩る飾りでしか無いのか?と。
 PS3の前は何を使ってDVDを見ていたんだっけ?そうだ、PS2を使っていたんだ。20数年前、PS2はDVDの普及に一役買った。我が家は、その潮流に乗った口だ。それ以来、ずっとメディアの再生はPlayStationの仕事だった。
 PS2ならまだ家にあるぞ。しかも2台。発売日に買った大きく分厚い初期型とDVDケースと同じぐらいのサイズまで小さく薄くなった最終型が並んでいる。PS2の進化をこの目で見られる不思議な品揃えだ。
 PS2は、アナログのD端子でテレビに繋ぐし、解像度のアップコンバートもない。それでも、DVDを再生するならPS2で事足りるのではないか?
 と言うわけで、最終型の薄いPS2を引っ張り出してきてテレビに繋いだ。DVDをセットすると静かに再生が始まった。テレビには滲んだ映像が映し出されている。なんだか昭和のドラマの再放送を見ているようだ。でも、これがノーマルのDVD画質。その解像度に時代の変遷を感じる。
 こうして我が家のDVD再生環境は、20年前の機器を引っ張り出すことで復活した。PS5の時代に何をやっているんだか。