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計測回数

by 唐草 [2021/06/04]



 今年買ったものの中で一番活躍しているのは、体温計だと断言できる。在宅勤務であっても職場に体温を報告しなくてはいけないので、平日は毎日使っている。今では体温測定が朝のルーティーンの一部になっている。
 コロナ流行前、体温を測ることなんて滅多になかった。発熱しているかは体温計に頼らずとも感覚で分かるし、発熱していたとしても正確な体温を把握する必要もなかった。だからぼくにとって体温計は、非常用持ちだし袋のように危機に備えて用意している存在に過ぎなかった。
 それでも非常用持ちだし袋よりは活躍していた。一応、2年に1度ぐらいは体温を測っていたような気がする。実際はもっと少ないかもしれない。ぼくの毎日は元気いっぱいでエネルギッシュな生活とは縁遠い。しょっちゅう頭痛に悩まされているとは言え、大病とは無縁。体温測定とは無縁で済む健康な日々を送っていた。
 コロナの蔓延で体温測定は、発熱から不健康さを確認するための行為ではなくなった。体温測定の意味は180°変わって今では平熱から健康を確認する行為になった。
 今年の1月末に新しい体温計を購入して以来、平日は毎日健康であることを証明するために体温を測ってきた。約20週前のことなので、これまでに100回ほど体温測定をした計算になる。
 そうか、100回か。
 「ぼくが生まれてから新しい体温計を買った2021年1月末までに体温を測った回数」と「新しい体温計を買ってから今日までに体温を測った回数」を比べたら、後者のほうが多いかもしれない。小さい頃はしょっちゅう熱を出していたので、何度も体温計を脇に挟んだ記憶はある。それでも100回には達していない気がする。
 こうに考えてみるとコロナの影響でどれだけ生活スタイルが変化してしまったのかを客観的に理解できる。いつになれば毎朝体温を測らなくて良い日が戻ってくるのだろう?体温計の電池が切れる前にやってきてほしい。