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21世紀の兵糧丸

by 唐草 [2021/07/24]



 食品パッケージの裏面には、その食品を使ったアレンジメニューが記載されていることが多い。不思議なことにアレンジメニューの95%ぐらいが見たこともないような風変わりなものという印象がある。普通に食べるのが一番美味しいのに、あえて不味い食べ方を提案しているようにさえ見える。不味そうなレシピを掲載しなくてはならないルールでもあるのではと訝りたくもなる。
 きっと目新しさをアピールして食品の可能性を感じてもらおうとしているのだろう。好意的に解釈すれば、こう読み取ることも出来なくはない。でも、その可能性を口にしたいかと言えば答えに迷うことはない。NOだ。
 先日食べたレトルトカレーのパウチには焼きカレーのレシピが描かれていた。これは珍しく美味しそうに見えたが、外側の紙箱ではなく、箱の中のパウチに書いてあっても手遅れではないだろうか?ご飯にカレーをかけて食べようと思い立って箱を開けた後にレシピを見せられても「よし今から焼きカレーを作ろう!」とはならない。
 今朝食べたフルーツグラノーラのパッケージ裏にも見たことのない形状のグラノーラの写真が掲載されていた。またしても怪しげなアレンジレシピかと思ったが違っていた。新商品の一口グラノーラの宣伝だった。簡単に食べられるようにバラバラのグラノーラを一口サイズの塊にしてあるようだ。
 以前、溶かしたマシュマロにグラノーラを混ぜ込むことで簡単にシリアルブロックを作れるというレシピを見たことがある。高カロリーのグラノーラを、これまた高カロリーのマシュマロで包み込むなんて悪魔の所業である。もっともこれは登山のときのカロリー補給用行動食として紹介されていた。日常的にこんな高カロリーのものを食べていたら、あっという間にマシュマロ体型になってしまう。
 はたしてパッケージ裏に記載された一口グラノーラは、どんなものなのだろう?バラバラのシリアルをまとめるには糖を利用するのが簡単そうだし、美味しそう。やはり高カロリーの塊になっているように思えてならない。忙しい朝でも一口で一食分のカロリーと栄養が補給できる玉。さしずめ、現代版兵糧丸と言ったところか。