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動画多すぎ

by 唐草 [2019/07/22]



 最近、Amazon Prime Videoを利用していない。加入の決め手となった番組である『Grand Tour』がオフシーズンなのが理由の1つだが、それだけが理由ではない。Prime Videoアプリを起動すれば、スクロールの果が見えないほどの量のビデオが表示されている。映画からアニメ、ドキュメンタリーとおよそ思いつくジャンルはほとんど網羅されている。話題の新作もあるし、名作と名高い古い作品だってある。
 でも、なにも見ていない。ぼくにとってのPrimeサービスは、昔ながらの即日配送サービスに戻ってしまったのである。加入当初胸にいだいていた「名前の知っている作品全部見てやるぜ」という情熱はどこかに消え失せてしまった。
 なぜなのか?
 ダラダラと動画を見ているよりゲームで遊んでいる方が楽しいということなのだろうか?毎週決まった時間に見ているドラマがあるので、常にゲームが優先というわけではない。原因は、Prime Videoそれ自体にあるのだと思う。
 少し話が変わるが、ハードディスクレコーダーを購入すると撮り貯めたことに満足して、かえって番組を見なくなるという話を聞いたことがある。いつでも見られる安心感が積極的な視聴意欲を削いでしまうのだろう。溜まった動画すべてを消化する時間を捻出できないという現実的な問題も立ちはだかる。
 ぼくにとってのPrime Videoは、ハードディスクレコーダーと同じような存在なのかもしれない。それもテラレベルの容量ではなく、エクサレベルの大容量の存在だ。いつでも見られると思っているうちに、どんどん新しい動画が追加されていく。それどころか、どんなものが加わったのかを確認しているうちに、さらに新しいものが増えていく。
 次々に新しいコンテンツが追加されていくことは、サービスとしてとても素晴らしいことだ。でも、Prime Videoの追加速度は、ぼくの小さな脳ミソの処理速度を超えてしまっているのかもしれない。最近では、動画リストをチェックするのが面倒になってきてしまった。
 一応過去の視聴履歴に基づいたオススメを出してくれてはいるが、ぼくの視聴数が少ないのであまりマッチしていない。だから動画を見る機会がますます減る。その結果、オススメの合致度はドンドン下がっていく。AIレコメンドの負のスパイラルに落ちてしまったようだ。
 月額分見ておかないと損だ程度の弱いモチベーションでは、ぼくの食指を動かすことができないようだ。今は、おとなしく『Grand Tour』のシーズン4を待っていよう。