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残されたタスク

by 唐草 [2021/12/29]



 自作PCの完成は、ぼくにとってクリスマスプレゼントのようなもの。小さな子が枕元に置かれたおもちゃに目を輝かせるのと同じように、完成したPCをうっとり眺めている。一日中、ハンペンのような白い筐体を眺めていても飽きはしない。3日連続でネタにしてしまうことからも、新しいPCがどれほどぼくの頭の中を占めているのかが分かることだろう。
 華やかなクリスマスプレゼントの裏に影があることを忘れてはいけない。子供は新しいおもちゃに夢中になる一方、それまで遊んでいたおもちゃに目をくれなくなる。クリスマスの朝に相棒が冷たく放置されるのは悲しいけれど世の常。ぼくもそうだ。新PCばかり使っていて(これを書いている今も)、これまで相棒のように使っていたMacに触れなくなっている。まるで浮気でもしたかのように関係が冷え込んでしまった。
 このまま新PCに移行したいのだが、話はそう簡単に進まない。まだやり残したタスクが2つある。それもとても重要なタスクだ。
 まずは、内部配線の整頓。「PCは完成した」と言っているが、動作確認を終えただけ。まだ、ケース内の配線がぐちゃぐちゃのまま。接続のやり直しを考えてケーブルに余裕をもたせている部分もあるし、バックアップ用にハードディスクを追加するか迷っている。だから、ケース裏を這い回る何本もの黒いケーブル類は野放しのまま。見えないようにフタで隠しているが、それは暴れる蛇を無理やりカゴに押し込んだだけのような状態。フタを開けたらニョロニョロとケースの外に溢れてくる。
 ケーブルが暴れまわらないように結束バンドで締め付ける必要がある。この配線処理こそが自作の腕の見せ所。ぼくは優柔不断なので、なかなか「これでOK」という決断を下せない。いつまでも「こうしたほうがいいんじゃないか?」とか「あれを追加しよう」とか考えていて蛇のようなケーブルを放置してしまう。その姿は蛇にそそのかされているようにも見える。
 もうひとつの問題。これはケーブル問題より単純だが、深刻だ。PCを置く場所がない。今、ぼくのベッドはPCに専有されている。寒い。