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間違いが正解

by 唐草 [2021/03/31]



 1年越しでリモートワークの小さいけれど無視できない問題を解消することに成功した。
 去年から何度も「完璧なリモートワーク環境を構築した」と書いてきたが、実は誰にも言えない厄介な問題を抱えていた。より正確に書くのならば「(ぼくの辛抱強さと操作への慣れを持ってすれば)完璧なリモートワーク環境」となる。カッコの中の言葉を考えれば、ぼくの発言は明らかに虚偽。
 ひた隠しにしてきた問題はキーのズレ。手元で押したキーと違うものがリモート先のコンピューターに伝わるという問題に悩まされていた。ズレるのは一部だけなので、ズレを考慮すれば操作できる。今でこそズレを体が覚えて滞りなく操作できるようになっているが、ここに至るまでに数え切れないほどのミスを重ねてきた。
 そのズレも今日で終わり。リモートワーク1年を経て、ついに解決方法を見つけた。
 問題解消に複雑なスキルや専門知識は一切いらない。リモートアクセスソフトのキーマップ設定に「これが押されたら別のキーとする」という設定を書くだけ。初心者ガイドにも書いてありそうなシンプルなアプローチだ。
 こんな単純なことに気がつくのに、どうして1年もかかってしまったのか?それには深い理由がある。
 ぼくだって初めからキー設定があるのは知っていた。すぐに試したけれど、うまくいっていなかった。何度設定してもぼくが変えたいキーだけは、初期値から変更できないままだった。
 今日だって問題を解決しようとしていたわけじゃない。誤操作回避のためにその場限りのキーマップ設定をしようとしただけ。ただ、その際に設定を間違えてしまった。ところが偶然にもその間違いは、この1年間ぼくが求めていた正解だった。
 ただのミスが、ぼくにとってはこの1年で最大の発見と進歩となった。
 ノーベル賞受賞者が「発見のきっかけは間違いにあった」と話をしているのを聞いたことがある。発見のスケールは全然違うけれど間違いの中に正解を見つけるという驚きは通じる部分がある、はず。
 今日からますます快適なリモートワークが幕を開ける。