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ロキソニンは危険な薬

by 唐草 [2023/11/30]



 頭痛や虫歯の痛みといった神経を圧迫する痛み、筋肉痛やギックリ腰といった肉体の故障、そして胃痛などの内臓の痛み。痛みの元がなんであれロキソニンがあれば痛みはたちどころに消える。
 他の鎮痛薬と比べてもロキソニンの能力は群を抜いて高い。圧倒的な汎用性と効力から現代医学の産んだ霊薬エリクサーと呼ぶ人さえいる。この薬で消せない痛みは、心の痛みだけだろう。
 ぼくも処方されたことがあるし、効力をこの身で実感したこともある。頭痛も肩こりも服用から30分ぐらいで嘘のように消えた。むしろ、数分前まで痛みに悩んでいたことが勘違いだったかのように思えるほど。
 だからこそぼくは断言する。
 ロキソニンは危険な薬だと。
 もちろん依存性があると言いたいわけでもないし、副作用で胃が荒れやすいことに文句を言いたいわけでもない。
 それでも、ぼくにとってロキソニンが危険な薬だということに変わりはない。それは、ぼくのせっかちな性格に起因している。
 ロキソニンは、あくまで鎮痛剤。歯が痛い時に飲んでも虫歯が治るわけでもないし、腰を痛めたときに飲んでも筋肉が修復されるわけでもない。あくまでも煩わしい痛みを、一時的に感じなくさせてくれているだけ。痛みが消えても体は不調の原因を抱えたままだということを忘れてはいけない。
 だから、薬の効果で痛みが消えたとしても、病院へ行ったり、安静にして回復と静養に務めるべきなのだ。
 だが、せっかちなぼくは痛みが消えると同時に活動を再開してしまう。頭が痛くて薬を飲んだはずなのに気づけばコントローラーを握ってゲームに向かっている。膝が痛くて薬に頼ったはずなのに気づけばサイクリングに出ている。このように痛みが消えるたびに元気よく活動してしまうので、本質的な回復は更に遠のいていく。薬が切れたときには、悪化している場合さえある。
 だから、ぼくのようなせっかちな性格の人間が小さな問題で痛みを抱えた場合は、ロキソニンを飲むよりも薬に頼らずじっと痛みに耐えたほうがさっさと治ることもある。
 そんな訳で、ぼくはロキソニンを幻の健康を見せる幻覚薬だと危険視している。