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メタにやられる

by 唐草 [2023/09/13]



 『STARFIELD』に素晴らしいミッションがあった。多様な攻略法で自分好みにプレーできるBethesda製ゲームの良いところを最大限活かしていた。
 内容は、成金野郎の宇宙船に乗り込んで遺物を回収するオーソドックスなもの。ドラクエのようにお行儀の良いゲームなら指示された内容に従ってお宝を渡してもらう流れになるだろう。でも、Bethesdaのゲームは命令に従うも逆らうもすべてプレイヤー次第。
 傲慢な成金野郎に不快感を抱くプレイヤーは多いだろう。ぼくもその一人だ。絶対にこいつの要求は飲みたくないので、別の手段でお宝を回収しようと考える。
 取れる方法は交渉、金庫への侵入、皆殺しの3つ。ステージ構造から金庫への侵入を勧めているのは明らか。隠し通路、モンスターの檻、盗める金庫室の鍵、壊せる壁といったさまざまな要素が散りばめられている。
 ぼくは金庫の鍵を盗むと、どう金庫へ侵入するかを考えた。
 まずは隠し通路を試した。だが、どの隠し通路も金庫室には通じていなかった。続いて壁を壊したが、破壊音で警備兵にバレる。盗んだ鍵で金庫室を開けてもバレる。
 ならば警備兵を亡き者にしてしまえとサイレンサー付きの銃で狙撃した。しかし、警備兵はツーマンセルなので狙撃もバレる。ならばNPCどおしで潰しあえとモンスターの檻を開けたが、兵士のほうが強くてすぐに制圧されてしまった。
 セーブとロードを繰り返してありとあらゆる工作を試みたが、すべて失敗した。どうやっても敵対したり、盗みが発覚してしまう。まるで因果律に縛られもがき苦しむタイムトラベラーになった気分だ。
 万策尽きたので、最後に皆殺しを選んだ。
 するとこれが正解だった。ボスを正面から撃つと情けない悲鳴を上げて降伏して、お宝を渡してくれた。
 このミッションは、多様な攻略方法を取れると知っているとハマるようにレベルデザインされていた。
 完全にハマったよ。だが、同時にぼくを手玉に取ったレベルデザイナーの力量に感心した。悔しさと驚きが同居する感情が心を満たす結果となった。数あるミッションの中でも忘れられないものになるだろう。