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10年前と同じ掃除機を買う

by 唐草 [2023/06/07]



 いきなり掃除機が止まった。まるでコンセントが抜けたかのようにモーターが止まってしまった。コンセントはちゃんと繋がっている。ホースにあるスイッチを押しても反応はない。コンセントやホースを差し直しても状況は変わらない。掃除機は沈黙を守っている。
 掃除機は壊れてしまったようだ。
 壊れたのが本体のモーターや電源といった機械的な部分なのか、それともスイッチ類なのかは分からない。1つ言えるのは、どちらの故障であっても致命傷には変わりないという悲しい事実だけである。
 掃除機をひっくり返すと「13年製」と書かれたシールが貼られていた。平成13年ということはないはず。製造年を記すシールは西暦なので、2013年製造ということになる。10年使えたのなら十分に使えたと言っていいだろう。
 壊れた掃除機相手に感傷に浸っている時間はない。すぐに新しい掃除機を買わねば、我が家は猫の抜け毛に埋没することになる。
 この10年で掃除機のトレンドは変わっただろうか?
 バッテリー性能向上でコードレス式が実用に耐えるものになった。黒船のようにやってきたサイクロン式がブームを牽引したこともあった。ロボット掃除機が、もっとも普及した家庭用ロボットという地位を確立した。
 だが、ぼくが掃除機に求めることは10年経っても変わっていない。
 何よりも軽いことを重視している。
 10年前に掃除機を買ったときのことはよく覚えている。階段掃除をしている時に掃除機の重さに耐え難いストレスを感じた。そして掃除機を投げ捨てるようにその場に置いて、Amazonで重量だけを見て最軽量のものを買った。
 あれから10年。掃除機は更に軽くなっただろうか?
 最軽量モデルは、壊れた掃除機より300g軽い2.1kgだった。10年の進化は300gか。モーターや電源分野で革新的な進化はなかったようだ。
 とは言え、10年前より軽量掃除機が増えている。ぼくと同じでロボットを信頼しないし、紙パックが大好きな人は今でも多いようだ。
 さて、どの掃除機を買おう。
 選んだのは10年前に買ったのと同じ三菱電機の掃除機だった。