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onigiriの国際進出

by 唐草 [2023/06/04]



 ICONFINDERというサイトをよく利用する。このサイトは、有料・無料を問わず様々な人が作った大量のアイコンを掲載している。アイコン版のフォトストックみたいなサイトだ。
 ぼくがICONFINDERを使う目的は2つある。
 1つは、フリーのアイコンが欲しい時。多くの人が同じ目的でサイトを訪れているだろう。これは消費者視点と言える。
 もう1つの目的は、先の目的に呼応するように呼ぶのであれば制作者視点となる。自分でアイコンを作る際に、世の中の多くの人がどのように対象物をシンボル化しているのかを調べる手段として利用している。
 自分の考えだけでデザインすると独りよがりになりがち。客観的な感覚を保つために、優れた多くの作品に目を通す場所として利用している。
 今、「おにぎり」のアイコンを欲している。良いフリーアイコンが見つかれば利用させてもらいたいが、海外サイトにおにぎりアイコンがあるとは思えない。それでも、他のアイコンを探すついでに”onigiri”と検索した。
 すると画面は、ぼくの予想とは異なり小さなおにぎりで埋め尽くされた。
 日本のマンガやアニメの影響だろうか?絵文字に含まれている影響もあるかもしれない。いつの間にか”onigiri”は、国際的な言葉になっていた。
 しかし、ぼくが満足できるものはなかった。ほぼすべてのおにぎりアイコンが有料だったというのもあるが、それは些細なこと。やはり、おにぎりの形が不自然なのだ。
 多くは角丸の三角形に海苔を表す四角が貼られている。確かにおにぎりに見えるが、ぼくのイメージする理想のおにぎりに比べると直線的過ぎる。硬そうに見えてしまう。
 丸みを帯びた三角形を幾何学的に描くとルーローの三角形が出来上がる。でも、これは丸すぎるし角が尖っている。改めて考えるとおにぎりの優しいカーブは、なかなか難しい形なのかもしれない。
 検索結果からもおにぎりが国際的なものになってきたことは間違いない。でも、まだおにぎりを常食とする日本人を満足させるアイコンは少ない。この優しい丸みが世界的に認知される日が来ることを願う。