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歯ブラシを磨く

by 唐草 [2023/05/25]



 Amazonには得体の知れない出品者が多くいる。彼らの商品販売ページを覗くと同じような特徴がある。ちょっと怪しい日本語での製品紹介。そんな怪しい販売ページなのに、レビューは好意的な意見で埋まり多くの星が輝いている。
 サクラチェッカーを通すまでもないほど確定的に胡散臭い。間違いなく中華系業者だろう。
 賢い消費者は、こういう正体のつかめない出品者の商品には手を出さないのだろう。しかし、虎穴に入らずんば虎子を得ずだ。時には大胆に胡散臭い業者の門を叩くことで、思いもよらぬ掘り出し物にありつけることもある。
 また、こういう業者は雨後の筍のように現れる。それは同時に短い期間で次々とショップが消えていることの裏返しである。次にアクセスした時に同じ商品が並んでいる保証はない。中華業者とぼくは一期一会なのである。
 商品の胡散臭さ。一期一会の出会い。そして、驚くべき安さ。ぼくは、どうしてもこの手の業者が醸し出す闇市のような怪しさに魅了されてしまう。リスクを承知で今日も妙な品に手を出す。
 絶対に正規品に手を出さずに、中華業者の互換品に頼っているものがいくつかある。その1つに電動歯ブラシのヘッドの替えがある。
 正規品は替えの歯ブラシ1つで500円を超えることも珍しくないが、互換品だと最安50円ぐらいで買うことも可能。とは言え、口に入れるものなので最安値は避けている。毎回、中間の200円前後の歯ブラシを求めて漁るようにAmazonを検索している。
 良い歯ブラシ業者を見つけても、次に買うときは消えている。だから、毎回が運試しになる。
 これまで概ね満足できる歯ブラシにありつけていたが、数ヶ月前に買った8本セットは失敗だった。歯ブラシの毛先のカーブがオリジナルと全然違っていて歯を磨きにくい。
 それだけでも残念なのだが、昨日降ろした歯ブラシは整形ミスでプラスチック注入の痕の突起、いわゆるバリが残っていた。歯を磨くとそのバリが唇に引っかかって痛い。
 そのままでは使えないので、ヤスリでバリを研磨した。プラモデルじゃないんだから、勘弁してよ。と思うが、それでも次も怪しい互換品を買う。