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カッコの付け方

by 唐草 [2022/11/13]



 プログラムの書き方にはいくつかの流派がある。表千家とかのように流派ごとに名前がついているわけではないが、確かにいくつかの流派が存在している。流派ごとの結束は秘密結社のように固く不可侵なのである。
 注意が必要なのは、プログラムの書き方の流派というのが言語の枠を超えた大きな存在である点。もちろん言語ごとに勢いのある流派は異なるけれど、たった1つの流派に支配された言語はないと思う。
 今回はNullの活用方法やスレッドの考え方などの高度な話ではなく、文字の並べ方という原始的な流派に注目したい。以前に行頭のインデント(字下げ)をスペースとタブのどちらを使うかが終わりなき論争の的になっていることを紹介した。今回の流派の話は、それと同じレベルのこと。本筋や処理能力に影響しないので白黒がつかない。だからこそ、キノコタケノコ論争のように終わりなき戦いが繰り広げられてしまう。
 以下に代表的な2つの流派の書き方を示した。注目してもらいたいのは、「 { 」の位置。どこにニョロカッコ( { )をつけるかが、大きな問題なのだ。

//書き方1
if (hp<0) {
hp = 0;
}

//書き方2
if (hp<0)
{
hp = 0;
}

 書き方1はコンパクトに書くことでプログラム全体を見通しやすくすることを第一にしている。一方の書き方2は括弧の位置を明確に示すことで処理の範囲を見やすくしている。
 ぼくは書き方1の流派に属している。初めてプログラムを習ったときに触れたのが書き方1のコンパクトスタイルだったから。三つ子の魂百までという感じで今に至っている。
 だからといって書き方2を敵視しているわけではない。書き方2のようにコードブロック(括弧の範囲)を明確に示す意義も理解している。
 けれども、書き方2だとスカスカでバランスが悪く見えてしまう。
 現在利用しているSDK(ソフトウェア開発キット)は、書き方2を強要してくる。仮に書き方1で書いても、それを自動で書き方2へ変換するぐらい強引だ。
 これが気持ち悪くて仕方ない。ぼくにはぼくのカッコの付け方があるんだ。