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PCリサイクル

by 唐草 [2022/02/23]



 新しいPCを組んだことで、自室の収納は限界を超えた。
 とは言え、床は見えているし、机やベッドへの動線も確保されている。見た目だけはIKEAの倉庫のように整然としている。だが、その整然さは立体パズルのように複雑に重ねられたおびただしい数のものによって醸し出されたまやかしでしかない。大きな地震が来たら崩れてきたものの下敷きになったり、出入り口までたどり着けなくなるかもしれない。
 実際にぼくの部屋で過ごしてみれば、異様さをすぐに理解できるはず。本棚やPCラックからの圧迫感が凄まじい。ジャンクヤード特有の今にも崩れてきそうという不安が、小さな部屋のそこかしこから放たれている。それは殺気に近い鋭さがある。
 PCが1台増えて限界を突破したのだから、古いPCを1台処分するのが良いのだろう。
 とは言え、自作だったり、リサイクルマーク施行前の古いものを処分しようとすると1台4,000円ぐらいかかる。だから費用を惜しんで長年放置を続けてきた。その結果、PCが積み重ねられた部屋はさながら20年の歴史を学べるPC博物館になっている。
 それもいよいよ限界。古いPCケースに押しつぶされて死ぬなんてゴメンだ。
 このジャンクの山をどうやって処分しよう?
 ジャンク品として売るとか色々考えたけれど、どれも面倒。窓から投げ捨てるぐらい簡単かつ無責任で、さらにお金のかからない方法は無いものだろうか?
 そんな都合のいい方法があるわけないと思っていたが、調べてビックリ。タダで処分できる方法があった。うまい話すぎて怖いほどだ。
 多くの自治体でPC無料回収を行っており、ぼくの住む市も民間業者と提携していた。これを利用しない手はない。
 さっそく申込みをした。
 いい時代になったものだ。
 廃棄PCが都市鉱山と呼ばれるほどに価値を見いだされ手軽にリサイクルできるようになったことが?いいや違う。廃棄されたPCがどうなるかなんて知ったこっちゃない。タダで処理できるようになったことだけを褒めている。明日の地球より、今日の財布。