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IPv6の罠

by 唐草 [2022/02/22]



 新しい無線LANルーターの設置も終わり、いよいよ我が家もIPv6での接続に切り替わるときがやってきた。IPアドレスの枯渇が叫ばれて20年以上経ってようやく新しい規格へ移行できる。コンピュータの進歩は日進月歩なのに、IPアドレスの移行には思いの外苦戦し得ているようなだ。
 我が家の輝かしいIPv6通信は、わずか30分で終了してしまった。
 認証に失敗したわけでもないし、速度に不満があったわけではない。機器が対応していなかったなんてこともない。普通にインターネットを利用するのであれば、なんの問題もなかった。
 あいにく我が家は、世間の普通から遠く離れている。普通の家にはサーバなんてない。
 多くの人は、広大なネットの海から情報を取得するためにインターネットを使っている。ぼくはそうではない。情報を発信するためにインターネットを使っている。普通の人が求めるものが下り回線であるのに対して、ぼくが求めるのは上り回線なのだ。
 家庭用IPv6は、一般の人が最大限利益を得られるように設定されていた。外部からのアクセスに大きな制限が設けられている。このせいで我が家のラズパイサーバは、外部からアクセスできなくなってしまった。
 安全性を考えたら外部アクセスを遮断するというのは賢明な判断だけど、ぼくには傍迷惑なおせっかいでしか無い。危険を承知で長年使っていた裏道を潰されてしまったようなものだ。
 何倍高速だったとしても、外からアクセスできない回線に意味はない。だから、ぼくはIPv6をやめて元のIPv4接続に戻した。
 制限されているIPv6を使ってサーバを公開するすべはあるのだろうか?
 同じことを考えている人はたくさんいた。調べたらいくつかの方法が見つかった。とは言え、どのやり方も利用したことのないものばかり。ちょっと時間を割いて研究しないと使えそうにない。他人とちょっと違うことをしようとすると、次から次に難題が降ってくる。
 このまま旧態依然のIPv4のぬるま湯で楽をするべきか?それとも最新の時流に対応すべく足掻いてみるか?