KL system

スイッチひとつで

by 唐草 [2022/02/17]

　PCを活用すればビデオチャット向けのWebカメラは、ライブカメラにも、防犯カメラにも、そしてトラップカメラにもなる。ハードウェアどのように使うかは、すべてソフトウェア次第。1台3役のためにいくつものソフトウェアを組み合わせてきた。
　柔軟な使い方ができるのは魅力的だが、使い分けは難しい。どのソフトウェアをどう使うかをしっかり理解している必要があるし、なにより厄介なのはコマンドで利用することだ。多くの人はコマンドだと聞いただけで、面倒そうでやりたくないと目をしかめて敬遠するだろう。
　ぼくのようにサーバ管理を生業にして日々コマンドを使っていても、使い慣れないソフトのオプションを打ち込むのは楽しくない。できることならもっと簡単に使いたいと願っている。理想は家電のような使い勝手。100個以上のキーが並ぶキーボードを使わずに、スイッチひとつで済むことを夢見ている。そう考えると、市販のIPカメラやトラップカメラなどの専用機は実によくできている。
　今後、カメラ制御をラズパイへ切り替えたらモニターもキーボードもなくなり、魔法のようなコマンドが打てなくなる。これまでとは全く別のアプローチが必要になる。
　サーバ系エンジニアの悪い癖は「コマンド打てばどうにかできる」と考えているせいで、使い勝手を軽んじる点かもしれない。そういう驕った考えを捨てるときが来たようだ。どうにかしてコマンドを使わない操作を実現できないだろうか？
　シングルボードコンピュータを使うような電子工作好きならきっとこう考える。
　「物理ボタンを追加して制御できるようにする」
　でも、ぼくはWeb開発者で電子工作は苦手。だから、別のアプローチを採用した。
　それがブラウザからの操作。
　これまでに培った知識と経験を総動員した結果、ブラウザに表示されたボタンを押すだけで、録画からエンコード、そしてメディアサーバでの公開までできるようになった。ちょっと家電に近づけたような気がする。
　スマホが必要だけど、それも今の家電らしくていいんじゃないかな。今の家電らしさをさらに突き詰めるなら、次はアレクサ連携からの音声操作だな。

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