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タイムプラス

by 唐草 [2022/02/05]



 ビデオチャット用にUSB Webカメラを買って以来、本来の目的とは異なる使い方で自宅の猫の撮影を続けてきた。撮影の仕方もドンドン変化している。ライブカメラ中継が好きなぼくにとってWebカメラは格好の玩具だったようだ。飽きもせず、ここまで遊び倒したガジェットはそう多くない。
 最初はライブ配信にチャレンジした。得られたのは、日当たりの良い出窓でくつろぐ猫はほとんど動かないという残念な結果。せっかくのライブ配信なのに静止画のような映像しか見られなかった。ナミブ砂漠のライブカメラのように動きのある映像を撮るには、被写体が動く場所を狙う必要があると学んだ。考えれば当然のことなんだけれども、やってみないとわからないものだ。
 そこで設置場所を猫トイレに変えた。猫の動きに合わせて配信を見ればダイナミックに猫砂を掻く姿を見ることはできたが、トイレに行く回数は多くない。一日中、張り付いても数度しかと動きのあるシーンを見られなかったし、ぼくの気づかぬ間に用を足すことも多かった。
 そこでライブに見切りをつけて、動体検知による録画へと移行した。これで24時間隙き無く猫のトイレ動向を把握できるようになった。猫の健康管理にも役立つし、ぼくの楽しみにもなる。動体検知は一石二鳥の成果を挙げたと言えるだろう。
 飽くなき好奇心はまだ満たされない。さらに別のことがしたくなった。
 ライブ配信、動体検知トラップカメラとやってきたが、まだ手を出していない定点監視のジャンルがある。
 それが、タイムプラス。
 昔はコマ撮りと呼んでいたような気がするが、いつの間にかタイムプラスと呼ばれるようになっている。名前はどうでもいい。
 タイムプラスでぼくが寝た後のリビングを撮影すれば、猫たちがどれだけ動き回る、あるいは動かないかを把握することができるはず。猫に対する長年の疑問と疑惑をまたひとつ解消できそうだ。
 Webカメラは、ぼくの視野を2倍に拡張してくれた。昼は生身の目、夜は機械の目。それが今のぼくの毎日。眠らぬ機械のぼくは、もう猫に秘密を作らせない。