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注文書は名刺

by 唐草 [2021/12/08]



 職業柄サーバ購入の稟議書を書くことがある。とは言え、組織のルールから逸脱しないように稟議書を書いているだけ。この組織にはぼくの他にサーバ性能を吟味できる人は多くない。割り当てられた予算に収まるんだったら、どんな構成のサーバだって稟議は通る。
 幸いにも他の技術者と対立したりもせずお互いを尊重しながら仕事に取り組めている。ぼくの稟議書に口をはさむ人もいないし、ぼくが他の人の稟議書に文句をつけることもない。こうして各々が欲しいサーバを自分が使う場所に導入している。
 働く側からすれば裁量の幅が大きいので楽だ。でも、裏を返すと丸投げされているとも言える。組織全体で見ると一貫性のない機器導入になっているのも事実。
 一貫性がない理由は、それぞれの主義主張の異なりにある。サーバというかコンピュータに求めるものがバラバラなのだ。
 それは普通のPCでも言えること。ノートPCを好む人もいれば、デスクトップPCを選ぶ人もいる。性能を重視する人もいれば、省エネを重視する人もいる。どこに重点を置くかは、個人の働き方や経験、そして最後は好みに大きく左右される。
 サーバでもそれは同じ。サーバ販売は、パーツを選んで購入するBTO(Build To Order)が一般的。様々なニーズに応えるために個人向けPC以上に選択の幅が広い。だから、注文内容に個人の好みが色濃く反映される。注文書を見れば誰が発注したのか分かるほどだ。
 現行最速のCPUを選ぶ人もいれば、メモリを積めるだけ積もうとする人もいる。ストレージ速度を優先する人もいれば、ネットワークカードに並々ならぬこだわりを示す人もいる。もはや性癖と言っても過言ではないほどにコンピュータへの主義や主張が顕になる。
 ちなみにぼくが選ぶのは、CPUコア数重視で消費電力控えめのエコ構成。ストレージはSAS接続HDDで容量は最小限に抑える。並列して小さな仕事をたくさん処理できる機械が好きなんだ。言うなれば巨人より小人の群れを選ぶ感じ。だからEPYCを選ぶ。