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目の前にあるけど読めない

by 唐草 [2021/10/24]



 今週は、これまでにあまり触れたことのない技術を利用せざるを得ない窮地に立たされていた。この状況をどう捉えるかは難しい。従来のスキルや知識で対処できることがあらかた片付いたと考えることもできるし、逆にぼくのスキルや知識の狭さが露呈したとも解釈できる。個人的には前者であってほしいと願っているが、客観的に見れば後者でしかないだろう。
 だが、知識がないからと言って臆することはない。ぼくのPCがインターネットに接続されている限り、いつでも見知らぬ誰かのアドバイスや解説に触れることができる。そして我が物顔で得たばかりの知識を用いれば、知らない人から見ればぼくだって一流エンジニア。簡単に自分にメッキできる、いい時代だ。
 今週は、今年一番と言っていいぐらいGoogle先生のお世話になった。何十という記事に目を通して自分が求める機能を実現する手段を見出そうと奮闘した。知識が足りないので検索に用いる用語が少ない。そのせいで何度も同じページに辿り着いたこともあった。たった数行の設定ファイルを書き上げるために、いったいどれだけのドキュメントを読んだことだろう。
 どうにかこうにか設定ファイルを書き上げた今、改めて今週の自分がたどってきた足跡を振り替えると顔を覆いたくなる。
 結論から言えば、検索を始めた初期の段階で必要な情報にアクセスできていた。ところが悲しいことに、ぼくの知識が足りなかったので正解を正解だと気が付かずに読み飛ばしていた。読み飛ばしたものが正解であることに気がついたのは、数多の失敗と解説の解説を読んだ末のことだった。
 随分遠回りしてしまったものだ。効率的な一週間とは呼べないかもしれないが、それでも月曜日に読めなかったドキュメントを金曜日には理解できた。一応、レベルアップできたと言えるだろう。というか、レベルアップできたと主張したい。
 ぼくらは莫大な情報にアクセスできる広大なネットの海の中に漂っている。アクセスできても、読み解けなければ情報は手から溢れていき、いつまでも漂うだけということを痛感した。