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釣鐘型パワー

by 唐草 [2021/10/01]



 コロナの第5波が収束しそうな雰囲気になってきた。自粛が功を奏したのか、それともワクチン接種率が上昇した結果なのか?何が感染縮小の決め手になったのかは分からないが、発表される数字を見る限り確かに下火になってきている。
 これまでの経緯から公式発表に不信感を募らせている人は、この数字はまやかしだと騒ぐかもしれない。政府などの発表を鵜呑みにせず疑ってかかるのは重要な姿勢だ。とは言え、根拠なく頭ごなしに否定するだけでは盲信しているのと大差ない。
 ぼくは、これまで新規感染者数だけでなく検査数と陽性率にも注目していた。3つの数字の動きを見ていると感染拡大が収まってきていると判断して良いように思える。
 それに加えてもうひとつ数字を信じる根拠がある。
 第5波の新規感染者数の推移をグラフにすると、これまでの波のように釣鐘型の推移を示している。十分に正規分布と呼んで差し支えない結果だ。意図的に数字をコントロールしていたら、同じような数値が続く場所があったり、崖のように急激に減ったりしている部分が現れるだろう。そんなことはなく、誤差を丸めれば正規分布に落とし込める結果となっている。これが人為的な結果だとすれば、2ヶ月前から数字を操作し続けていることになる。
 学力偏差値の分布図としてもおなじみの正規分布は、統計データと向かい合っていると母集団の種類や大きさを問わず至るところに顔を出す。コロナだって一気に感染が広まって、それ以降なかなか新規感染者が減らないという動き、グラフにすると三角定規の30°60°90°の直角三角形のような推移を示しても不思議はない。ところがこれまでの第1波から第5波の感染急拡大のどの波でも、極端な形にはならず正規分布に近い形へと落ち着いている(第3波はちょっと不自然)。本当に不思議だ。
 あいにく拡大しているときには、その時点が釣り鐘のどこなのかを把握することは難しい。それでも、結果を振り返ってみれば増加と減少のカーブが対象形を描く。このキレイな曲線が現れるのは、自然の営みの結果なのだろうか?それとも様々な思惑の人々が織りなす日常の結果なのだろうか?