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無限カスタマイズ

by 唐草 [2021/09/24]



 仕事であれ趣味であれどんなジャンルでも、道具を自分好みに装飾したり改造するカスタマイズ好きがいる。だが、その目的は十人十色だろう。
 ある人は使いやすさを追い求めて、別の人は見た目の差別化のためにカスタマイズする。目的はぜんぜん違うけれど、どちらも他人からは理解されないことだけは共通している。車やバイクのカスタマイズは、その最たるものだろう。うるさくして何の意味がある?羽のような部品に効果はあるのか?と冷ややかな目を向けられるのが関の山。
 PCやスマホといったデジタル世界のカスタマイズも同じ。光るファンを導入してみたり、AndroidなのにiPhone風の画面にしてみたりといろいろなことができる。いずれも自己満足でしかなく、他人からサッパリ理解されない。
 ぼくは、PCもスマホもほとんど初期状態で使っている。スマホは壁紙すら変えていない。とは言え、これまでにカスタマイズに興味を示したことが一度もなかったわけではない。ぼくだって、多くのオタクがそうであるようにUIカスタマイズ沼にハマったことがある。それは男子なら一度はロボットが好きになる時期があるのと同じようなもの。ある種の通儀礼だ。
 様々なソフトを使って自分だけの画面を作ろうと腐心した。出来上がったものは他にはない見た目だが、使いにくいものだった。そこから1つの教訓を得て、ぼくはカスタマイズ沼から卒業した。
 素人が思いつきでいじるものより、プロが考え抜いた初期設定のほうが遥かに汎用性が高く使いやすいということだ。
 以来、カスタマイズしたくなっても「下手の考え休むに似たり」と自分を律して初期設定に従ってきた。ところが、今使っているソフトで同じミスを連発している。汎用性の高い初期設定なのかもしれないがぼくとの相性は悪い。
 そのソフトはカスタマイズ性の高さが売りの1つ。目的に合わせて自由に調整しろというスタンスだ。久々にカスタマイズ沼に飛び込む時が来たかもしれない。今度こそ価値ある結果にたどり着けるだろうか?それともまたしても無為な時間を重ねるだけに終わるのだろうか?