カレンダー

2020/05
     
      

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

標準皿

by 唐草 [2021/07/31]



 電子レンジがなかったらぼくの食事は破綻する。自宅で口にするものの40%ぐらいは電子レンジで調理しているからだ。
 昔、「電磁波が食材の細胞を壊すので栄養がなくなる」なんて主張をしている人もいた。実際に調べてみるとお湯で煮るほうが栄養が流れ出てしまうことも明らかになった。結局の所、新しいものを拒むためにそれっぽいことを並べていただけなのだろう。もちろん従来の火を使った調理のほうが優れている部分もある。重要なのはどちらが優れているかを0か100かで決めるのではなく、適材適所に使い分けることだ。
 現代人の生活には欠かせない電子レンジではあるが、思い通りに使いこなすのは難しい。特に初めての食材を温めるときは失敗することが多い。ボタンを押すだけの操作とは言え、四半世紀を超える使用経験から学んだことがある。
 冷凍食品のパッケージに記載された温め時間を信じない。これが電子レンジを使う上での常識と言える。
 よく買う冷凍チャーハンには500wで4分半と書かれている。それだと温め過ぎなので、600wで3分40秒がベストだ。冷凍コロッケ2個は600wで1分30秒と書かれているが、これだと冷たい。1分10秒温めてから裏返して追加で50秒でちょうど食べごろになる。こんな具合に指定時間通り温めてちょうどいい温度になったことがない。
 なぜ、こんなにもメーカーの指定時間は雑なのだろう?
 同じワット数の電子レンジでもメーカーごとに差が大きいのだろうか?それもある程度影響していると思うけれど、ぼくとしては皿い疑惑を向けている。
 同じものを温めても電子レンジから出した時に持てないぐらい熱くなっている皿もあれば、ほんのり温まっているぐらいの皿もある。食材に集中されるべきエネルギーが皿の加熱に使われてしまうこともあるということになる。この仮説が正しければ、温め時間がズレてしまうのは皿のせいだと言えるかもしれない。
 これを解消するには電子レンジに高度なセンサーとAIを搭載して温め時間を自動制御するしか無いのだろうか?
 いやもっと簡単な方法がある。JIS規格で電子レンジ用標準皿を制定すればいい。一家に一枚標準皿。