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対猫安全装置

by 唐草 [2021/07/27]



 猫と暮らしていると振る舞いが丁寧になる。これはぼくの持論だ。
 猫は狩りのための俊敏さと鋭敏さを兼ね備えている。大きな耳で僅かな物音も聞き逃さないし、全身の毛で空気の流れを感じ取っている。その鋭さは、家猫として安住の地を見出すと次第に薄れていく。腹を出してグーグー寝ているし、何処にいても人間が避けると信じている。家の中は一切の危険が存在しない場所と見做すような雑な振る舞いとなる。
 屋外に比べれば家の中が安全なのは間違いない。ただ、危険がゼロという訳ではない。人間の気遣いがあったときだけ安全が実現しているに過ぎない。しかし、猫が人間の気遣いを知る由もない。
 ぼくは生まれたときから猫と暮らしている。猫とともに育ったので、猫が嫌がることや犯しがちなミスが何なのかを猫に仕込まれた。その仕込みは、鋭い爪と容赦なく向けられる牙によって体罰とも言えるスパルタさで行われた。だから考えるより先に体が動く。
 猫との暮らしで危険なのは、扉の開閉と椅子の移動だ。扉を開ける際には向こうに猫がいると想定してゆっくり動かす。閉めるときには尻尾を挟まないように蝶番の方を見る。椅子を動かす際は、足元に猫がいないかを慎重に見極める。こういう対猫安全行動は体に刷り込まれているので猫がいない場所でも自然と発揮される。その結果、振る舞いが丁寧だと思われるようだ。
 ぼくがもっとも気を使っているのは、キャスター付きの椅子の移動。猫が音もなく忍び寄っていることがあるので、確認せずに動くと手足を粉砕したり、尻尾を千切りかねない。幸いにも今まで一度も事故はないが、これは幸運に過ぎない。
 危険なキャスターから猫を守る手段はないものか?
 ネットによるとキャスターをガムテープの芯で包むのが良いと書かれていた。手軽だし、効果も期待できる対策だ。
 早速導入だと息巻いたが、都合よくガムテープの芯が5つも転がっている訳がない。今は、取り急ぎテープが残ったままのガムテープを椅子に装着している。これでは椅子がガムテープホルダーだ。そして、テープ側面の粘着に埃がこびりついて大変な事になっている。でも、猫の安全には変えられない。