カレンダー

2021/07
    
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

これが最適解?

by 唐草 [2021/07/04]



 この2週間ぐらい駅前がうるさかった。都議選の候補者やその支援者が、名前を連呼していたからだ。
 もっとも効果的な選挙のアピール方法は、名前を連呼するドブ板選挙だというのがなんとも悲しいものだ。確かに長々と政策を訴えても多くの人は足を止めない。「〇〇をします」と政策をキャッチーに訴えても候補者の名前が分からなければ投票のしようもない。よく知らない人が数人並んでいたら名前を知っている人を選びたくなる。こういうぼくらの振る舞いを考慮して、国政選挙から地方の首長や議員を選ぶ選挙をのべ数千回以上繰り返して導き出された最適解が今のやり方なのだろう。
 以前、ドブ板選挙を展開する政党や候補者のことを旧態依然だと批判したこともある。でも古く泥臭いやり方が通用してしまっているのは、結局の所ぼくら有権者の大半が無関心なせいなのかもしれない。
 都議選は、規模が大きいので関東圏では国政選挙と同じように扱われている。これは報道に限ったことではなく、政治団体も国政選挙と同じような対応をとっているらしい。有名な国会議員が応援演説に駆けつけたり、政党間の選挙協力が行われているらしい。きっと有権者の目に見えないところで、ギリギリの駆け引きが行われているのだろう。
 そういう選挙前の駆け引きの結果なのだろうか?今回の都議選では、1つの選挙区が無投票という異例の展開を迎えている。
 無投票と言うと田舎の市長選挙とかのイメージが強い。ここ数年の東京に限れば、市長選や市議選ですら無投票はレアケースのはず。それなのに「国政選挙並」と政党やマスコミが訴える都議選で無投票が発生してしまうとは前代未聞である。調べたところ都議選の無投票は58年ぶり3度目だそうだ。
 なぜ無投票が起こってしまったのだろうか?これが高度な選挙協力の果だとしたら大問題に思えてならない。投票棄権でNOを示すことすらできないのだから。無投票とドブ板選挙なら、まだドブ板選挙の方がマシだ。
 結果だけを求めて過程を蔑ろにしているとしか思えない。