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優しくタッチ

by 唐草 [2020/12/16]



 今、使っているLenovoのタブレットには指紋認証センサーが搭載されている。毎回拇印を押すときのように親指を押し付けてタブレットを起動させる。両親指を登録しているので左右の手のどちらでもロックを解除できる。おかげで端末の上下を気にしなくて良い。ちょっとしたことだけどなかなか便利な機能だ。
 この指紋センサーは単に指紋を検知するだけの機器ではない。昔のiPhoneのホームボタンと同じようにAndroidの操作も行える。
 軽くタップすると「戻る」。長押しすると「ホームに戻る」。センサーの上で指を滑らすと「アプリの切り替え」となる。1つのボタンで3つの機能を実現している優れものだ。
 と手放しに褒めたいのだが、あいにくそうはいかない。
 センサーが過敏過ぎるのか、それともぼくの操作が悪いのか?あるいはその両方かはハッキリしないのだが、思い通りに操作できないことが少なくない。しかも、一番使う「戻る」が、もっとも難しいという困った状況なのだ。
 寝転がりながらタブレットを使っているときにセンサーをタップすると、10インチのタブレットの重さのせいで指が動いてしまう。その結果「戻る」ではなくて「アプリの切り替え」として認識されてしまう。また、指が滑らないようにゆっくり押すと長押し扱いになってしまう。
 だから「戻る」を実行したいときは、熱そうなお湯の温度を指で調べるときのように素早くセンサーにタップする必要がある。素早い操作を実行するためには「よし、今から戻るボタンを押すぞ!」という強いやる気と集中力が要求される。寝ぼけ眼でマンガを読んでいるときには難しい操作だ。
 慣れるまでなかなか1発で「戻る」を実行できずにいた。慣れた今でも不発は多い。そのくせ間違って触れてしまうと確実に「戻る」として認識する。少し手がぶつかっただけなのに触られたと大騒ぎされてるようで気分が悪い。
 センサーの調整って本当に難しい。こういう点だけはAppleの独擅場だと認めざるを得ない。Android使いのぼくは、今日も電子機器相手に優しい指使いを披露するのである。