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コンピュータが祝ってくれた

by 唐草 [2019/12/11]



 ふと思い出したのだけれども、昔のMacOSは誕生日に起動すると起動画面に「お誕生日おめでとう」と言うようなバースデーメッセージが表示されるというお遊び要素が用意されていた。MacOS 9まではシングルユーザOSだったので、コンピュータを使うのはひとりしかいないという前提があった。だから、こんな遊びが成立した。
 今じゃ、とんでもない話である。マルチユーザOSなので、1台のPCを大勢で使っていたら1年間に何度もお祝いメッセージが表示されてしまう。これだけでも厄介だが、そんなことは可愛いものだ。
 誕生日という個人情報が、OSの起動画面という誰もが見られる場所に堂々と表示されてしまう。しかも、ユーザの同意なしにである。これは、今の感覚からするととんでもない個人情報の流出である。
 現代に置き換えると、誕生日になると問答無用でiPhoneのロックスクリーンに「お誕生日おめでとう!」と表示され続けるようなものだろう。アメリカの消費者団体が集団訴訟を起こしかねない仕様である。
 この20年ぐらいの間に個人情報を巡る考え方が大きく変わってきた。それに合わせてコンピュータの姿も変わってきた。いや、逆だろうか?コンピュータがネットに接続され多くの場所と人につながるようになったから、個人情報の保護が叫ばれるようになってきたのだろうか?表裏一体の物事なので、鶏と卵問題のように始めを判断するのが難しい。気がつけば、ちょっとしたお遊びやいたずらが許されない社会になってしまっいる。
 今や、どこもかしこもガチガチにセキュリティーが固められている。先日もApple Developerのグループアカウントの管理者移譲を行ったのだが、携帯番号を用いた2段階認証がなければログインすらさせてもらえなくなっていた。また、別の日に久しぶりに使うGoogleアカウントにログインしようとしたら、難しいグニャッたテキストが表示されてぼくには突破できなかった。
 記憶に新しい7payのような事故を防ぐためとはいえ、人間が突破するのが大変で苦痛を感じるレベルまでセキュリティーが向上してしまった。これ以上の難化は現実的ではないので、あとは生体認証しか残されていない。
 今や、誕生日はコンピュータにすら祝ってもらえない息苦しい時代なのである。