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新しいゲームとの付き合い方

by 唐草 [2019/10/06]



 新しいゲームで遊び始めたとき特有の現象というのがいくつかある。
 ゲームシステムがの理解が乏しいので、必殺技ゲージが溜まっているのに気が付かなかったり、そもそもゲージの貯め方が分からないような現象だ。その結果、重要な局面で適切な技やアイテムを使えず無様なゲームオーバーを迎えるというのは、避けては通れない道である。
 次に多いのが、ゲーム内の固有名詞が理解できずに四苦八苦するパターン。ゲーム内用語連発の悪例としてFF13の「ファルスのルシがコクーンでパージ」(うろ覚え)的な例文が取り上げられる。これは理解しがたい文だが、実は理解できなくてもゲームは進められる。それより厄介なのは、キャラクター名や地名の判断ができない場合だ。「○○に行って、××に会ってこい」と言われても、それが何処の誰か分からず立ち尽くしてしまうことはよくある。
 ゲーム開始時にありがちなネガティブなことを書きつられてきたが、ぼくはこれらの現象を嫌っているわけではない。むしろ、新しい世界に飛び込んだ感じがするので、ちょっともどかしい立往生に新鮮味を感じている。「あぁ、新しいゲームの世界に飛び込んだんだ」と小さな満足感に包まれてさえいる。この感覚は、旅先で文化のギャップに驚くのに少しだけ似ているかもしれない。
 そして、もうひとつ忘れてはならないゲーム開始時の現象がある。
 それが、極度の肩こりだ。
 新しい操作に手間取りぎこちない体の動きになってしまうというのが、肩こりの一番の要因だろう。加えて戦闘の危険度を把握していないので雑魚からボスに至るまでずっと緊張しっぱなしというのも肩こりを悪化させる。ゲームのアクション性が高ければ高いほどか肩こりはひどくなる。また、時間を忘れて夢中になってしまうのも体には良くない。
 でも、逆説的に考えると肩こりが起きるゲームの方が楽しめているということだ。それもひどい肩こりなら、なお良いゲームだということだ。
 今日のぼくは、頭痛を併発してしまうレベルの肩こりにさいなまれている。原因は、考えるまでもなく明白だ。先日、基本プレイ無料に生まれ変わったFPS『Destiny 2』以外にありえない。数年前にフルプライスで買おうかと思ったゲームが無料で遊べるなんて、いい時代になったものだ。指に痺れが出る程度の肩こりなんてゲームを前にしたぼくにとっては何の障害にもなりえないのだ。