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扇風機の季節2019

by 唐草 [2019/08/03]



 今年も扇風機を駆使する暑い暑い季節がやってきた。ここ数日の暑さは、7月中旬までの遅れを取り戻そうとしているような焦りにも似た必死さを感じてしまう。ここまで暑くなると文明の力に頼らなくては、生命の危機に瀕してしまう。100年後の地球環境より今の自分の命の方がずっと大切だ。だから今日も扇風機が大活躍なのである。
 勘違いしないで欲しいのだが、ぼくはこの酷暑を扇風機だけで凌いでいる訳ではない。昨年同様、クーラーを最大効率で使うために扇風機を戦略的に配置して涼を追求しているのだ。
 エアコンの無い自宅のサーバ室(物置部屋)は南からの強烈な日射しに晒されて、今日は窓を開けていたにも関わらず37度を超える温度まで上昇していた。この温度になると省電力PCであってもファンが全力で回っている。機械的にはギリギリ許容範囲かもしれないが、精神衛生上あまり良くない状況である。
 この環境を打破すべく、去年のぼくは2台の扇風機を武器に暑さと戦ったのである。エアコンから吹き出される冷風を扇風機の風に乗せて離れた部屋まで運ぶ技術を体得したのだ。今年もその術を余すところ無く発揮した。
 考えるべきことは2つ。冷たい空気は重く、熱い空気は軽いと言うこと。吸気と排気のバランスである。冷たい空気を億繰り込むだけでは部屋は冷やせない。いかにして熱い空気を出すか。これが冷却のキモである。
 去年の経験をすべて注ぎ込んだ結果、サーバ部屋の入り口は上と下で空気の流れが変わっていた。足下では這うように冷たい空気が部屋へと流れ込んでいた。ぼくの胸より上ぐらいは暑い空気が部屋から押し出されるように気だるく流れていた。空位の流れはぼくの主観だけで判断した訳ではない。吹き流し代わりに置いたトイレットペーパーの動きを観察した客観的なデータである。
 仕掛けを稼働させたら部屋の温度は35度後半まで下がった。効果は出ているようである。
 だが、ぼくの実験は1ヵ所でしか実施していない。比較対象のない実験なのである。ぼくが仕掛けを稼働させたことで部屋の温度が低下したように観測されているが、同じタイミングで日が陰ったり屋外の風向きが変わったことで外気温が下がった可能性も否定できない。巧みな扇風機配置術で屋内に風の対流を作り出すことに成功したのは間違いないが、冷風を意図した場所へ効率良く運べているかと言われるとあまり自信が無い。
 だって、これだけ頑張っているのに1度しか変わらないんだもの…。もっと劇的に温度が下がってくれないと胸を張って扇風機マイスターを名乗ることはできない。