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ゴーストマイク

by 唐草 [2019/10/08]



 日に日にワイヤレスイヤホンを使っている人が増えている。初めてAppleのワイヤレスイヤホンが発表されたときは、「耳からうどんぶら下げてるみたい」とバカにされたのもだ。今となってはそれも懐かしい話。まだまだワイヤレスへの過渡期という印象が強いが、数年後には耳からコードをぶら下げている方が奇異な目で見られるようになるかもしれない。その時には耳から垂れるコードを指差して「耳からうどん垂らしてる」と笑われるのだろうか?
 ぼくも移動中には音楽を聞いていることが多い。でも、耳に収まっているのは昔ながらの有線イヤホンのままである。頑なに有線を使い続けているのには、いくつかの理由がある。タブレットにミニステレオ端子があるとか、有線イヤホンに問題がないから買い換える気が起こらないなどなど。でも、一番の理由はイヤホンの充電を忘れそうだからである。スマホのバッテリーさえ切らしてしまうことがある程に充電に対して無頓着なぼくには、イヤホンまで気を配るなんて器用なことは絶対に無理。
 この感じだと、しばらくは有線生活が続くかと思われていた。ところが、奇妙な現象が起こり始めたことで、ぼくの心は揺らいでいる。
 音楽を聞いていると、突然Androidの音声アシスタントが起動することがあるのだ。ぼくが無意識に"OK, Google"と呟いているわけでは断じて無い。ただ、ボーッと頭を空っぽにして音楽を聞いているだけで、タブレット本体にも触れてはない。それなのに「ピポッン」というような間抜けなアシスタント起動音が音楽の再生を遮るのだ。
 いったい何が起きているのだろう?
 イヤホンでよく使われているミニステレオ端子は、ステレオ用の3極が一般的だ。端子をよく見ると金属ではない区切りで3層に分かれているのが見て取れる。でも、まったく同じ端子形状で区切り位置が異なるマイクに対応した4極端子も存在している。もしマイク搭載の4極端子を使っているのなら、突然音声アシスタントが有効になるのも頷ける。でも、ぼくはマイクのない3極端子イヤホンを使っている。
 いったいどんな信号の行き違いが発生して、瞬間的にマイクが誤検出されてしまうのだろう?端子の刺し損ねも疑ったが、ちゃんと刺さっていた。タブレット側に不調がある可能性が高いが、ぼくの耳から強力な電気信号でも発せられている可能性も否定できないでいる。