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数字キーはどこ派?

by 唐草 [2019/03/25]



 ぼくの周りの大勢がすでに聞き飽きていることだが、臆することなく言っておこう。ぼくは、PCキーボードに強いこだわりがある。キーボードオタクだ。とは言え、キーボードをコレクションしていたりするわけではない。キーボードのキーの裏に隠されているスイッチ部にこだわりがあるだけだ。茶軸原理主義者だと思ってもらって差し支えない。
 しかしながら、キーボードを購入する際にこだわるのはスイッチの機構ではない。実のところスイッチ機構は2番目だったりする。一番こだわっているのが、テンキーの有無である。ぼくは、テンキーが大好きなのだ。
 数字を中心に扱う経理処理であれば、テンキーは有効だ。でも、文字を中心に扱うプログラムでは数字の出番はそう多くない。プログラマーには、テンキーは必要ないと主張する人が多い。数字入力のために腕大きくを動かすと打鍵位置がずれてしまって非効率だというのが、その理由である。確かに完璧なタッチタイピングが可能ならば、文字キーの上にずらりと1列に並ぶ数字キーだけで十分だ。でも、ぼくのようにタッチタイピングを身につける前にテンキーを使う癖をつけてしまった人間には難しい相談である。数字が思い浮かぶと無意識のうちに右手がテンキーの近くまで移動しているのである。
 自分がテンキーに頼り切っていると強く意識する場面が2つある。
 ひとつは、Linuxをコマンドから操作しているとき。コマンドを打っているときは、Num Lockが切れた状態になる。しかし、数字を打とうとするたびにNum Lockのことなんてすっかり忘れてテンキーを叩いてしまう。すると画面に意図せぬ文字が入力されて大惨事になる。もう何百回もこのミスをしているのだが、未だに癖が抜けずにミスを繰り返している。
 もうひとつは、ワンタイムパスワードを入力するとき。ワンタイムパスワードは、数字6桁のものを利用している。テンキーがあるときは6桁を戸惑うことなく一気に入力できる。でも、テンキーのついていないノートパソコンを利用しているときだと、確認しながら3桁ずつ2回に分けて入力することになる。どうも、数字キーを探して指に迷いが出るので、6桁の数字の記憶に自信が持てなくなってしまうようだ。まるで、キーを探すという行為のせいで、数字を保存する脳内メモリが足りなくなっているかのようである。
 四半世紀以上テンキーに頼ってきたので、もうその呪縛から逃れることはできないだろう。ノートパソコンだと仕事がはかどらないのは、画面が狭いからではなく、テンキーがないからに違いない。もう、テンキー付きフルキーボードは体の一部である。