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76の民度

by 唐草 [2021/02/27]



 ぼくは、これまでにいくつものオンラインゲームで遊んできた。月額課金を重ねたものもあれば、無課金を貫いこともある。ソロで遊び通したものもあれば、ゲームを介してリアルな友人ができたこともあった。ゲームとの付き合いは一期一会で何が起きるかまったく想像できない。このゲームなら一生遊べそうだと思ったのに、ちょっとしたことで1週間後にはログインしなくなることもある。
 懐かしい記憶を振り返ってみよう。
 ぼくが最初にハマったのは、まだオンラインゲームが珍しかった頃のFF11まで遡る。数人のフレンドとは、ゲーム外でもメッセンジャー経由で話すぐらいに交友を深めた一方で、チーム内の人間関係のいざこざにも巻き込まれたりもした。様々な初体験をこのゲームで済ませたが、あまりにも時間を取られてしまうので次第に遊ばなくなっていった。
 その後オンラインゲームからは距離を置いていたが、DQ10で久々のオンライン復帰。ドラクエ好きということで世代も近く(オッサン&オバサン)意気投合して、本名を知らないリアルな友人を得ることにもつながった。結局、ゲーム内の小さな詐欺に巻き込まれてゲームへの熱は冷めてしまったが、その後もコロナ前までリアルでの交友は続いていた。
 この2年はFallout 76を続けている。Discordを介してフレンドを作ったが、ボイスチャット大好き組に加わることができず疎遠になってしまった。それでも毎日野良PTを楽しんでいる
 なんでFO76は淡々と続けていられるのだろう?他のゲームと何かが違うのだろうか?
 色々考えた結果、ぼくがたどり着いたのは「テキストチャットがない」という結論だ。
 FO76は、ラインスタンプのようなエモートアイコンとボイスチャットしかコミュニケーション手段がない。ボイスチャットを使っている人は少なく、限られたエモートだけでやり取りすることがほとんどだ。
 その結果、うるさい仕切り屋も攻撃的な批判者もいない。うまくいけばハートが飛び交い、不満があればサムズダウンが出るだけ。口汚い罵りの言葉とは無縁の穏やかオンライン生活を送れている。皮肉なことに喋れないがゆえに民度が高いとも言える。これが2年間ダラダラ遊べた理由かもしれない。