カレンダー

2019/09
     
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

潜水艦でGo

by 唐草 [2021/04/10]



 ゲーム『サブノーティカ』を無料で入手した。隔離生活をゲームで応援という名目で無償配布となったゲームの1つ。買おうか迷っていたので嬉しい機会となった。
 このゲームは、不時着した未知の惑星からの脱出を試みる海洋サバイバルなSFオープンワールド。世界で一番ノーヒントなオープンワールドとも呼ばれいる。
 オープンワールドゲームは自由すぎるせいで目的を見失いがち。ノーヒントだと迷子が続出してクソゲーの烙印を押されかねない。それを避けるために最近のオープンワールドは、マーカー機能が急速に進化している。目的期の方角を示すだけでなく、最短経路まで表示する。だから初めての世界でも迷うことなく快適に進むことができる。
 皮肉なことに自由を売りにしているはずだったのに、実際に遊ぶと何も考えずにマーカーを追い続けることになる。ゲーマーには自由を楽しむ余裕も能力も無いのかもしれない。
 快適さを追い求めて自由を見失ってしまった大作オープンワールドのアンチテーゼとも言えるのが『サブノーティカ』だ。魚も焼けるし集積回路も作れるドラえもんも真っ青な3Dプリンター1つを使って惑星から脱出せよと言われるだけ。チュートリアルもなければ、目的地マーカーもない。ミッションの概念すらない。広い海の真ん中に放り出されて、あとは自分でどうにかしろと言われるだけ。インディーズゲームらしい荒削りさが、いい具合にサバイバル感を演出している。
 ぼくは、こういう放任主義のオープンワールドゲームが好きだ。初期の『ノーマンズスカイ』は、世間の評判はすこぶる悪かったがぼくにとってはドンピシャなゲームだった。おかげで『サブノーティカ』は、今や時間泥棒のような存在になっている。
 不思議なことに『サブノーティカ』で遊んでいると初めてのはずなのに懐かしさを感じる。巨大な龍に襲われたり、底見えぬ真っ暗な海底渓谷にダイブしたりと海のホラー要素が全面に押し出されているのにどこか懐かしい。
 そうか、PS時代の迷作『アクアノートの休日』に似ているのか。『アクアノートの休日』も目的もなく海を探索するゲームだった。ぼくの趣味嗜好は時が経っても変わっていない。