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洗車

by 唐草 [2020/12/25]



 今日は車を洗った。この車を洗うのはいったいどれぐらいぶりだろうか?少なくとも半年は洗っていないはず。ぼくの記憶が確かなら、昨年末に洗ったのが最後かもしれない。
 コロナ騒動が始まって以来、遠出をほとんどしていない。買い物は徒歩圏で済ませているし、遊びに行くこともなくなった。車の必要性はほとんどなくなってしまった。もはや我が家の車は、駐車場に置物のように置かれているだけ。
 駐車場は自宅から20mぐらい離れたところにある。自宅の窓から車を眺める限り、車はいつもと変わりないように見える。でも、近づいてよく見てみるとひどい有様だった。もっとも汚れの目立たないメタリックシルバーのボディーなのに黒い斑点のような汚れがいくつも浮いていた。パーツのつなぎ目の段差には土が詰まったいた。日当たりの悪い北側には、苔が生えて緑色になっているところさえあった。極めつけは、フロントワイパーの付け根にアブラゼミの死骸が挟まっていたこと。夏から1度も乗っていない揺るぎない証拠だ。
 ここのところ乾燥が続いているせいか駐車場の車はどれも汚れていた。だが、その中で一番汚いのは我が家の車であることに疑いの余地はない。もしかしたら周囲の人々からは放置自動車と思われていたかもしれない。本当にそのぐらい汚かった。
 手っ取り早く車をキレイにするならガソリンスタンドにでも持っていって洗車機で洗うのが一番だろう。でも、ほとんど乗っていない車にお金をかけるのはもったいないような気もしたし、今日の午後は日差しが暖かかったこともあり自分で洗うことにした。ワックスがけとかはいらない。積もった土ぼこりと苔さえ落とせれば満足だ。
 右手にスポンジ、左手にバケツを持って車との格闘を開始した。一撫でで真っ黒になるスポンジを何度も何度も洗って少しずつ車を磨いていく。ドアノブやミラーの付け根に生えた苔を剥ぎ取り、トランクルームの隙間に溜まった土を掻き出していく。洗車ってこういうことをするものじゃないはずなんだけどなぁ。
 格闘すること1時間半。我が家の車は、1年ぶりに輝きを取り戻した。
 なんだか年末らしいことをした気分でいっぱいだ。