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正解は左?

by 唐草 [2020/10/25]



 日本は左側通行。だから自動車の運転席は右側にある。こんなことは子供でも知っている。
 歴史を紐解くとイギリスのルールを参考に日本の道路整備を進めた結果の左側通行だったと記憶している。日本人の常識である左側通行。でも、これは世界だと少数派。圧倒的に右側通行を採用している国と地域が多い。
 他国と異なるルールを採用できた背景には、日本もイギリスも島国だということが大きいと推測している。車を運転していて国境を超えた瞬間に道路の左右が入れ替わったら混乱して事故が起きてしまう。国境をまたぐ道路があるヨーロッパでは、無用な混乱を避けるために互いにルールを統一する必要があったのだろう。
 対して島国には陸上の国境がない。閉じた島の中で完結していれば事足りるので、世界のルールに合わせる必要なんて無い。
 閉じた島国がガラパゴス的な独自のルールを維持している一方で大陸にある多くの国がルールを統一している理由は、なんとなく想像できる。しかし、この推理を進めていくと別の疑問にぶつかってしまう。
 なぜ右側通行(左ハンドル)が世界のデファクトスタンダードになったのかという疑問だ。ぼくはその理由を聞いたことがない。
 きっかけは、売れた車が左ハンドルだったとかの単純なことかもしれない。はたまた、馬車時代の伝統を盲目的に継承しているだけなのかもしれない。きっかけはどうあれ100年以上ルールが維持され、大勢に変化がないところを見るともっと根源的な理由があるのかもしれない。
 もし、法律も文化もすべて忘れ去って人間工学の観点から運転席をデザインしたらどうなるだろう?今の技術だったらハンドル+シフトレバー+ペダルという構成にはならないかもしれない。あくまで現在ある操作要素の再配置してリデザインという仮定だ。
 ぼくだったら片腕で操作するシフトレバーは、多くの人が利き手である右手で操作できるようにする。だから左ハンドルを最適解として示すだろう。
 人間工学的に適切だった左ハンドルが自然に受け入れられた結果として、右側通行が世界のデファクトスタンダードになっていたら面白い。という妄想。