カレンダー

2019/07
 
   
       

広告

Twitter

記事検索

ランダムボタン

楽させて

by 唐草 [2020/10/15]



 スマホOSは、iOSもAndroidもどちらもまだ歴史が浅い。メジャーアップデートのたびに新たな機能が追加されていく。その影で鳴り物入りで登場した先代の目玉機能がひっそりと消えることもある。消される機能を見ると、技術発展で出来るようになったこととユーザが求めていることの間に大きな溝が広がっていることに気が付かされる。
 とは言え、この溝が最新テクノロジーを見せつけようとしている技術者の思い上がりだけで生じているとは思わない。ぼくら消費者が消極的すぎて新しいものを積極的に受け入れようとしていないことも溝を生む大きな要因だろう。
 昨日発表されたiPhone 12には、上位モデルの高すぎる価格以外に驚きはなかった。サプライズに乏しい発表会を見てAppleの限界を唱えるガジェット好きも一部にいた。ぼくもがっかりしたひとり。でも、テクノロジーオタクを喜ばせる尖った技術は、一般には求められていないということをAppleから突きつけられたとも取れる。iPhone 12の発表は、スマホ市場が成長期を終え成熟期に移ったことを示しているのかもしれない。
 新しいテクノロジーが大好きなぼくだって、スマホOSを十分に使いこなせているとはいい難い。長らくAndroidを使っているせいで、新しいバージョンであっても古いバージョンに似たクラシック設定ばかり選んでしまう。わざわざ設定を変えてまで多くの要素をクラシック風にしている。なんだかんだ言って、ぼくも新しいものを受け入れる努力を放棄し始めているのかもしれない。
 頭が固くなり始めているぼくだが、今まで使っていなかったスマホの機能の1つの有用さに目覚めた。それが位置情報と連動したスマートロック。位置情報が指定範囲内にあるときは、ロックをかけないという便利な機能だ。ずっと前から搭載されていた機能で存在は把握していたけれど、先日まで有効にしていなかった。
 訳合って自宅でパスコードを無効にしなくてはならなくなった。そのとき試しに使ったら、あまりの楽さに驚いた。ぼくの固くなり始めている頭でも、楽になる新要素だったらまだ受け入れられるようだ。
 楽をするための努力って、人生でもっとも大切なことだよね。