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逃げるが勝ち

by 唐草 [2020/08/09]



 ゲームの上手い下手を計る尺度は様々ある。ハイスコアがもっとも古くからある尺度だろう。ハイスコアの亜種としてクリアの速さを競うスピードランもある。かたや数字の多さを競い、もう一方では数字の小ささを争う。その数字にどれだけの価値があるかはプレーしている者にしか分からないことだ。
 ハイスコアもクリアタイムもシングルプレイのゲームで用いられる尺度。今どきのマルチプレイのゲームでもまだ用いられて入るが、新しい尺度に押され気味な印象が強い。プレイヤーどうしが直接対戦することの多い最近のゲームでは、スコアよりも勝率などの割合で腕前を示すことが増えている。継続した努力よりも才能が評価される時代になったとも言える。
 銃を撃ち合うFPS系ゲームでは、キルレ(キルレシオ)なんかがもっともシンプルにプレイヤーの能力を示している。キルレは「相手を倒した数」を「自分が死んだ数」で割った割合だ。キルレが1を超えていれば平均以上の腕前だということになる。
 毎日のように『Fallout 76』のバトルロイヤルモードで遊んでいるぼくのキルレはいくつぐらいだろうか?多くの試合でひとりも倒せずに終わる。酷いときには一発の銃弾すら撃たずにゲームオーバーになる。だから、ぼくのキルレは0.25以下だろう。
 こんなぼくにとってデイリーチャレンジで「1キル取る」が出ると絶望的な気分になる。実力で達成するしかないが、その実力が無いことを痛いほど理解しているからだ。
 普段は逃げて隠れているだけだが、チャレンジ達成のために頑張って戦線に並んでみる。戦いなれていない迷いのある動きは、上級者からすれば格好の的なのだろう。秒殺されてあっけなくゲームが終わる。キルチャレンジに成功したことは1回しか無い。
 だが、ぼくだっていつも0キルという訳ではない。チャレンジがキルでない日には、逃げて隠れた末に相手を打ち負かすこともある。それなのになぜチャレンジの日にはうまく行かないのだろう?
 功を急いてうかつに動いてしまうからだろうか?相手を倒したければ相手を倒さないように動け。一見矛盾しているようだが、これがクソエイム勢にとっての真理なのかもしれない。まぁ、一向にキルレは改善しなさそうだけど。